研究課題/領域番号 |
20K18623
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 智哉 東北大学, 大学病院, 助教 (10845902)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 骨造成 / コーンビームCT / 歯科用インプラント / 骨リモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,上顎前歯部の唇側骨に骨造成を伴うインプラント補綴治療を受けた患者を対象に,CT画像解析を基に移植骨の経時的形態変化を実測する.咬合等の補綴学的要件や患者の全身状態を評価項目として,骨吸収を含めた骨移植部の形態変化に影響を及ぼす様々な因子の検証を行う.すなわち,本研究は上顎前歯部唇側骨の骨造成後のインプラント補綴症例における,移植骨の長期安定性に寄与する臨床条件に関する探索的臨床研究である.
|
研究成果の概要 |
本研究は,上部構造装着後2年間におけるインプラント周囲骨の3次元的変化を歯科用コーンビームCT(CBCT)画像をもとに解析し,その変化に影響を与える因子について探索した.歯の欠損に対してインプラント26本(15名)を対象として,上部構造装着時と装着から1年後,および2年後の計3回CBCTを撮影し,各被験者において3回撮影したCBCT画像を3次元的に重ね合わせ,インプラント体の頬側骨部の骨量変化を算出した.また,各被験者においてCBCTデータを基に有限要素解析を実施した.頬側骨量変化は多くの場合インプラントプラットフォーム付近で認められ,また同部に骨歪みの集中が確認された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯科インプラント治療において,長期的に良好な治療結果を得るためには,インプラントを支持するための骨が健全に保全されていることが重要である. インプラント周囲骨は,細菌感染を原因とするインプラント周囲炎に加え,過度な力が加わることによりダメージが生じることが知られている.本研究結果は,このインプラント周囲骨を健全に保つために必要な力学的な要件,特に治療計画段階における歯槽骨の形態や密度に関する条件を把握する一助となるものであり,現在の骨造成を伴う歯科インプラント治療の成功のみならず,術前診断支援システムの開発の発展に対しても大きく貢献する.
|