研究課題/領域番号 |
20K18636
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
水谷 慎介 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (90643312)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 口腔機能 / 軽度認知障害 / 栄養摂取 / 認知機能 / 高齢者 / 栄養 / 食生活 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、①口腔機能の低下から認知機能の低下に至るまでの「栄養」、「社会参加」および「運動器の機能」の関連性を明らかにすること、②口腔機能の向上により認知機能の改善が可能かどうかを検討することである。 1) 軽度認知障害と診断された患者を対象に、口腔機能、栄養状態、社会参加状況および運動器の機能を評価し、それらの関連性およびに認知機能との関連性と、それぞれの変化を記録する。ベースライン時の口腔機能がどれほど影響を与えているかを明らかにする。 2)口腔機能が低下している軽度認知障害の患者を対象に、口腔機能向上プログラムを実施する。口腔機能の向上による認知機能の変化を明らかにする。
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研究成果の概要 |
口腔機能の低下は、認知機能やフレイル等を関連していると報告されているが、栄養との関連についての報告は少ない。本研究では、地域在住高齢者を対象に、口腔機能向上プログラムを提供し、口腔機能の変化を栄養学的な観点も踏まえ検討した。 対象は福岡県糸島市在住の低舌圧(30kPa未満)の高齢者26名であった。ベースラインと1ヵ月後のフォローアップ時に口腔機能、身体機能、認知機能を測定した。タブレット搭載または紙資料に記載された口腔機能プログラムを週3回実施した。1か月後に、BMI、咀嚼機能、口唇運動、舌後方運動および舌圧が改善した。舌圧が向上した者では、動物性たんぱく質を摂取している者が多かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、地域在住高齢者を対象として、身体的プレフレイルに関連する口腔機能を調査した結果、舌前方運動や咀嚼機能が低下していることが明らかになった。また、舌圧が低下している者を対象として、口腔機能を改善させる介入を行ったところ、動物性たんぱく質を摂取している者において、その改善が認められた。一方、認知機能は関連がなかった。口腔機能を向上させるためには、機能訓練だけではなく適切な栄養摂取も必要であることが明らかになった。
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