研究課題/領域番号 |
20K18637
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原口 拓也 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (20778865)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 水熱処理 / チタン合金 |
研究開始時の研究の概要 |
チタン合金やコバルトクロム合金は歯科用金属材料として広く臨床で用いられている。 また、金属に水熱処理(高温、高圧の水の存在下における金属処理方法の一つ)を行うことで、表面の汚れをなくし、濡れ性を向上させることが分かっている。 本研究課題ではそれらの金属に水熱処理を施すことで接着性が向上するのではないか、との仮説を立て、その効果の検討を行うこととする。
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研究成果の概要 |
チタン合金は歯科用金属材料として広く臨床で用いられている。また、金属に高温、高圧の水の存在下で処理(水熱処理)を行うことで、性状が変化することが知られている。本研究課題ではチタン合金に水熱処理を施すことで接着性が向上するのではないか、との仮説を立て、その効果を検討した。 その結果、表面性状を大きく変化させることなく、タンパク吸着を向上させ、骨芽細胞様細胞の初期接着を向上させることを確認した。一方、バクテリアの接着が亢進することはなかった。また、塩化カルシウム水溶液を用いて水熱処理を行ったチタン表面にチタン酸カルシウムと考えて矛盾しない化合物が生成されたことを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チタン合金は歯科用金属材料として広く臨床で用いられている。また、金属に高温、高圧の水の存在下で処理(水熱処理)を行うことで、性状が変化することが知られている。 水熱処理は比較的低温で起こる反応であり、安全に簡便な機器で処理できるため、その効果や作用機序を明らかにすることは実用性の観点からも社会的意義が高いと考えられる。また、水熱処理で金属表面に起こる反応は解析が困難であったが、今回、カルシウム水熱処理を行った際に、チタン酸カルシウムであると考えて矛盾しない化合物の生成を確認できた。このことは水熱処理反応の実態を解明する上で大きな学術的意義をもつと考えられる。
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