研究課題/領域番号 |
20K18640
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北村 和幸 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (60868107)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | メカニカルストレス / 破骨細胞 / インプラント / 骨吸収抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国は超高齢社会に突入し、多くの方が転倒骨折防止のため骨吸収抑制薬であるビスフォスフォネート(BP製剤)やデノスマブ(抗RANKL抗体)を服薬しており、インプラント補綴治療において術後の顎骨壊死のリスクについて警鐘が鳴らされている(ポジションペーパー2016)。現在、生体安全性の高い歯槽骨吸収を抑制する生体内分子を見つけ補綴臨床に応用することが切望される。 我々はTRAF1由来ペプチドが破骨細胞分化を負に制御していることを見いだした。そこで本申請課題では同分子を応用し、生体安全性が高く、 かつ早期にオッセオインテグレーションを得ることができるインプラント体の開発を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では骨のリモデリングに関与している分子であるTRAF1がインプラント埋入時の周囲骨における生理学的機能を明らかにし、さらに同分子を応用し早期にオッセオインテグレーションを得ることができるインプラント体の開発を目的とした。 これまでの研究でTRAF1の破骨細胞における重要な働きを発見し、TARF1が破骨細胞の分化を細胞内で負に制御していることを見いだした。さらにTRAF1由来ペプチドを作製し、同ペプチドが破骨細胞の分化を負に制御するだけでなく細胞毒性が低いことを確認した。また、インプラント埋入によるメカニカルストレスが周囲骨の破骨細胞、骨芽細胞における骨代謝に関与する分子の発現量を変化させること、さらに、インプラント体にそれらの分子に応答する分子をコーティングし埋入することでインプラント埋入時の周囲骨における骨芽細胞、破骨細胞の分化を制御することを確認した。また、予備実験として、骨芽細胞様細胞であるMC3T3-E1細胞および破骨細胞前駆細胞様細胞であるRAW264.7細胞にメカニカルストレスを負荷し、メカニカルストレスが両細胞の分化と骨吸収関連遺伝子の発現に与える影響について解析した。 今後はメカニカルストレス負荷下でTRAF1由来ペプチドの添加が培養破骨細胞に与える影響、チタン板におけるTRAF1由来ペプチドコーティングの有無が破骨細胞に与える影響、さらに、TRAF1由来ペプチドコーティングインプラントがインプラント周囲骨の骨吸収に与える影響、などの解析が必要と考える。
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