研究課題/領域番号 |
20K18652
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
田代 悠一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (50823514)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 抗菌性材料 / 義歯床用レジン / チタニウムハイドロキシアパタイト / ポリメチルメタクリレート / QCM装置 / 抗菌性付与 / 水晶振動子マイクロバランス装置 / ハイドロキシアパタイト / PMMA / 義歯床用材料 / QCM / フッ化アパタイト / レジン床義歯 / UV / QCMセンサ |
研究開始時の研究の概要 |
高齢社会において、補綴装置上の汚れは、誤嚥性肺炎、義歯性口内炎および口角炎を引き起こしやすく、口腔内の衛生管理は必要不可欠である。しかし、本申請者による事前研究では口腔内に使用される歯科材料は機械的・化学的な側面からも非常に汚れやすい材料であることが明らかとなった。つまり,高齢者のQOLをより向上させるためには,適切な清掃管理と種々の清掃法に適した義歯床材料の開発が急務である.そこで本申請研究では,カルシウムヒドロキシアパタイトを導入した光触媒チタンを封入した細菌付着抑制を促す新規義歯床用材料の開発を目指し,高齢者のQOLを向上させる一助としたい.
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研究成果の概要 |
本研究では抗菌性を持つ義歯床用材料の開発を目的に、チタニウムハイドロキシアパタイト(以下,TiHA)を義歯床用レジンであるポリメチルメタクリレート(以下,PMMA)に配合したチタンアパタイト-ポリメチルメタクリレート(以下,TiHA-PMMA)を作成し、通常のPMMAと比較を行い、抗菌性義歯床用材料としての有効性を検討した。 バイオフィルム形成量とタンパク質付着性の評価から、従来のPMMAに比べTiHA-PMMAは汚れや細菌が付着しにくいという結果が得られた。 つまりPMMAへのTiHAの導入は義歯床用レジンに抗菌性を付与し、新規義歯床用材料の開発において有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
義歯使用患者において義歯の不潔は誤嚥性肺炎や義歯性口内炎の原因となるため、義歯の清潔性の確保は重要である。しかし義歯使用患者において義歯、特に義歯床用レジンは汚れの付着しやすい材料であることが指摘されており、口腔衛生の維持の上で課題となる。そこで本研究では、義歯自体を汚れにくくするために、義歯床用レジンに抗菌性材料であるTiHAを導入し、その結果義歯床用材料に抗菌性を付与することが可能であることが示された。今後ますます進む超高齢社会においてこの成果を応用して新たな抗菌性義歯床用材料の開発が可能となり、より義歯使用患者のQOLの向上への寄与が期待できる。
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