研究課題/領域番号 |
20K18654
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
梅崎 陽二朗 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (20778336)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 口腔異常感症 / 口腔セネストパチー / 抗精神病薬 / 抗うつ薬 / 脳血流 / 5-HT2A / ブレクスピプラゾール / 歯科心身症 / 認知機能 / Phantom bite syndrome / 脳画像 / 脳機能画像 / 咬合異常感 / 口腔内感覚の鋭敏さ / 認知症 / OSA / 舌痛症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、認知機能の低下が、口腔感覚の鋭敏さにどのように影響するかを調べる研究です。 認知機能検査と、OSAという口腔感覚に関する検査、fMRIという脳機能画像検査を組み合わせ、各検査結果の関連性について検討します。 口腔感覚と認知機能の関連を脳科学的基盤に基づいて解明することで、認知機能に応じた歯科治療の選択や、口腔機能訓練等の選択に役立つものと期待されます。
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研究実績の概要 |
具体的な研究の土台として、口腔内感覚の変容した患者の実態を明らかにするために、口腔異常感症の症例報告を行った。 本症は、抗うつ薬や抗精神病薬を含むいくつかの治療が有効であると報告されているが、本症状は依然として難治性である。症例は、57歳の女性で、切歯が「フニャフニャする」と訴えており、不快な症状のために家事も困難であった。以前から数例の改善報告のある、アリピプラゾールでは改善せず、ミルタザピンとブレクスピプラゾールの併用で改善が得られた。口腔不快感のVASスコアは90点から61点に減少し、家事をこなせるほどに改善した。結論として、ブレクスピプラゾールとミルタザピンの併用は、口腔セネストパチーに対する新たな治療選択肢となりうることが示された。本症例報告は、Clinical Neuropharmacology誌で発表された。 次に、口腔内の異常感覚が薬剤性に引き起こされた症例を報告した。患者は74歳の女性で、開咬と顎の痛みであった。患者はうつ病の既往歴があり、オランザピンなどの薬物治療を受けていた。顎関節ジストニアと診断し、精神科医と連携のうえオランザピンを中止したところ、開咬と顎痛は消失した。抗精神病薬を服用している患者が開咬を訴えた場合、歯科医はジストニアを考慮すべきであることを指摘した。本症例報告は、Oral Science International誌で発表された。 こうした症例を踏まえ、脳血流SPECT検査を用いて、口腔異常感症の患者7例の脳血流を測定した。ガム咀嚼や飲水で改善感が得られる症例のみに限定し、症状が強い状態と、改善感が得られている状態の、2回で血流の差が見られた脳領域を特定した。結果として、楔前部や側頭葉における脳血流の変化がみられていた。口腔内の違和感と、脳血流の関連をさらに示すことができた。
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