研究課題/領域番号 |
20K18664
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 琉球大学 (2021) 金沢大学 (2020) |
研究代表者 |
平井 真理子 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (40802830)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 口腔癌 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、癌免疫療法が注目され、高転移性高浸潤型口腔癌でもニボルマブ(抗PD-1抗体)の持続的な効果が示されている。しかし、有効である患者は一部に限定されることから、効果を予測するマーカーの開発や、ニボルマブ不応や耐性となった後の治療体系の確立が課題となっている。これらの課題の解決のため、本研究は高転移性高浸潤口腔癌の浸潤先端部微小環境での免疫寛容調節機構の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌細胞をEMTにより4D型高浸潤口腔癌細胞へ誘導した。この培養細胞でのMMP発現の変化を解析し、EMTの誘導で発現低下するMMPを決定した。MMPとPD-L1を安定発現するHEK293細胞の培養上清中に含まれる細胞膜から切断されて遊離したPD-L1を調べ、PD-L1切断活性をもつMMPを特定した。分泌型PD-L1の発現ベクターを作製しPD-L1リコンビナントタンパクを精製した。精製したPD-L1をリコンビナントMMPとインキュベートし、PD-L1に分解活性をもつMMPを同定した。数種類の培養口腔癌細胞に既存の抗がん剤を添加し、MMPの発現を上昇させる抗がん剤を決定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高転移性高浸潤型の口腔扁平上皮癌の浸潤先端部では、僅か数個の癌細胞が周囲微小環境で免疫寛容を成立させ腫瘍免疫から逃れ生存している。よって、高転移性高浸潤口腔癌は予後不良で根本的な治療が困難である。近年、癌免疫療法が注目され、高転移性高浸潤型口腔癌でもニボルマブ(抗PD-1抗体)の持続的な効果が示されているが有効である患者は一部に限定される。本研究結果は、効果を予測するマーカーの開発や、ニボルマブ不応や耐性となった後の治療体系の確立に貢献し、高転移性高浸潤口腔癌の浸潤先端部微小環境での免疫寛容調節機構の解明に重要な情報を提供する。
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