研究課題/領域番号 |
20K18668
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小畑 協一 岡山大学, 大学病院, 助教 (80845389)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口腔癌 / 頸部リンパ節 / 判別分析 / 予測 / 口腔扁平上皮癌 / 画像検査 / サイトケラチン / 頸部リンパ節転移 / 多変量解析 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節転移は、患者の予後を左右する重要な因子の一つであり、頚部リンパ節転移陽性患者は、陰性患者よりも生存率が50%程度減少すると報告されている。本研究では頚部リンパ節転移の診断を、高精度にかつ簡便に行うことが可能となる革新的なシステムを構築することを目的とする。本研究によって頚部リンパ節転移を早期に確実に評価することが可能となり、予後の評価だけでなくOuality of Life(QOL)の向上にもつながることが期待される。
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研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節(CLN)への転移は、強い予後不良因子である。手術前に得られる各種画像検査結果、手術後に得られる免疫組織化学染色の結果を用いて、統計学的に評価を行った。術前CTにおけるCLNの短径やCT値、FDG-PET/CTにおける原発巣およびCLNのSUVmax値を用いて、92.2%の判別率でCLN転移を術前に予測可能な判別式を算出した。免疫組織化学染色の結果を組み合わせた判別式では、判別できた症例と比較して判別できなかった症例の方が5年再発率が有意に高かった(p<0.01)。またdeep learningを行い新たな症例を投入したところ、96.0%の症例で同様の結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌の頸部リンパ節(CLN)転移を評価する手法として、触診とともにCTやMRI、FDG-PET/CT、超音波検査等の画像検査が用いられる。しかし実臨床では、それぞれの検査間でCLNの評価が大きく異なることが散見される。CLN転移があるかないかでは手術の侵襲度が大きく異なるため、術前に正確なCLN評価を行うことが非常に重要である。本研究では90%以上の症例で術前にCLN転移を予測可能で、さらに免疫組織化学染色の結果を組み合わせることで、簡便に予後評価が可能となった。これは口腔癌の診断および治療における大きな進歩である。
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