研究課題/領域番号 |
20K18670
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大林 史誠 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (20806096)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | PTEN / PTENδ / iPSC / Cowden症候群 / iPS細胞 / 癌幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
家族性腫瘍症候群であるCowden症候群患者の末梢血単核球を分離、ウィルスベクターにて初期化し、疾患特異的人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作成する。Cowden遺伝子の原因遺伝子であるPTEN遺伝子の遺伝子修復をiPSCで行い、修復前後での細胞特性を解析する。 また、口腔癌細胞株の培養上清を用いて、iPS細胞を腫瘍幹細胞に分化誘導させ、PTEN遺伝子の発現とAKTシグナル伝達経路を中心に腫瘍の発生メカニズムとを探る
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研究実績の概要 |
本研究はPTENを責任遺伝子とするCowden症候群患者より採取した末梢血単核球から初期化4因子を導入し、疾患特異的人工多能性幹細胞を作成した。健常人由来 のサンプルと比較すると、各種分化能や未分化性に関する性状は大きな差は認められなかった。またマウス皮下に細胞注入し形成したテラトーマの解析を行ったが、Vivoでも差を認めなかった。 しかし、患者末梢血単核球と疾患由来人工多能性幹細胞は健常人と比較し、PTEN遺伝子の発現は核酸レベル及びタンパクレベルで両方とも半減しており、さらにAKTの活性化の上昇傾向を確認できた。以上よりPI3K/AKT経路の活性上昇の可能性が示唆された。またPTENのアイソフォームであるPTENδに異常があることが見いだされ、本疾患の原因となりうる可能性があることが示唆された。無血清培養条件では浮遊培養での増殖は弱く、3次元培養条件を検討している
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ関連での試薬の到着の遅れなどで条件検討が思うように進んでいない
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今後の研究の推進方策 |
PTENisoformの発現比較の検討を行っていく。培養条件の検討とオルガノイドの作成についても並行して進める予定である。
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