研究課題/領域番号 |
20K18679
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
松井 庄平 昭和大学, 歯学部, 助教 (10643702)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 認知症 / 歯周炎 / ディスバイオーシス / 口腔内細菌叢 / 精神疾患 / 歯周病 / 免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、口腔内細菌が腸管に達し、腸内環境を撹乱する事で腸管ディスバイオーシスを誘導し、宿主の免疫異常を引き起こす事で、IBDやアレルギー疾患等の全身性免疫疾患を誘導する観測が高まっている。一方、精神疾患の中でもアルツハイマー型認知症は加齢に伴い急速に症状が悪化する事が多いが、その詳細は不明である。また最近、歯周病がアルツハイマー型認知症の症状の悪化を招くとの報告がされた。本研究では、これらを踏まえ、口腔のディスバイオーシスによる腸管の細菌叢、全身免疫応答、バイオマーカー等の精神疾患に関わる変化を検証する事を目的とする。さらに、健全な口腔内細菌叢維持が精神疾患予防に繋がる基盤作りとなる事を目指す。
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研究実績の概要 |
腸内の細菌叢と精神疾患が関係していることが最近報告されている。近年、口腔由来の細菌が腸管に到達し、腸内環境を撹乱することで腸管のディスバイオーシスを誘導し、宿主の免疫異常を引き起こすことで、炎症性腸疾患やアレルギー疾患などの全身性免疫疾患を誘導するとの観測が高まりつつある。一方、精神疾患の中でもアルツハイマー型認知症は加齢に伴い急速に症状が悪化することが多いが、その詳細は不明である。また最近、口腔のディスバイオーシスが原因とされる歯周病がアルツハイマー型認知症の症状の悪化を招くとの報告がされた。本研究では、これらの点を踏まえ、口腔のディスバイオーシスによる腸管の細菌叢、全身免疫応答、アミロイドベータ等の精神疾患にかかわる血中タンパクの変化を検証することを目的とする。さらに、健全な口腔内細菌叢維持が精神疾患予防につながる基盤作りとなることを目指す。 昨年度は、実験に使用する認知症モデルマウス(C57BL/6-App<tm1(NL)Tcs>、C57BL/6-App<tm3(NL-G-F)Tcs>)を決定した。本年度は理化学研究所とマウスの譲受に関する手続きを完了し、飼育を開始した状況である。学内での動物実験計画および遺伝子組み換え実験計画の申請は既に承認された状態である。現在、ヒトにおける健常者と認知症患者(昭和大学附属烏山病院精神科において)での口腔内細菌叢の比較・検討に円滑に移行できるよう、昭和大学医学部臨床薬理研究所臨床免疫腫瘍学部門と臨床研究の準備を進め,ヒトにおける資料を採取する研究の準備中である。今後は認知症モデルマウスを用い、口腔内細菌および腸内細菌を回収し、次世代シーケンスによる16SrRNA遺伝子を用いた網羅的細菌群集解析を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍を受け、学内での新規の動物実験が制約されていたこと、実験時間の確保が困難な時期があったこと、またマウスの選定、譲受についての打ち合わせについて、計画通りに進まず、昨年度までに予定していた進捗を達成できていなかった。本年度は実験が開始でき、実際に認知症モデルマウスを搬入し、飼育および繁殖を開始することはできたが、想定していた通りの繁殖計画が進められず、進捗は遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後、正常マウスと認知症モデルマウスの全身の細菌叢を解析し、口腔細菌叢の異常が腸管ディスバイオーシスの誘因となり、さまざまな精神疾患をはじめとした全身疾患をひき起こすメカニズムを解明することを目的として今後も研究を進めていく。口腔内細菌叢の構成変化と精神疾患発症の関連ついて明らかにする。
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