研究課題/領域番号 |
20K18689
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
岸川 咲吏 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (50781358)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ドライマウス / 唾液腺 / 肥満 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
ドライマウスは唾液分泌量の減少による口腔乾燥を主症状とする疾患である。ドライマウスの原因としてはストレス性の神経障害等が挙げられているが、近年、肥満患者での発症増加が世界中で報告されている。しかし、肥満とドライマウスの分子生物学的関連性の報告はなく、肥満がドライマウスを誘導するメカニズムは不明なままである。申請者は過去の研究報告から、肥満動物の唾液腺では細胞数の減少や細胞委縮などの加齢様変化が起きていることに着目した。そこで本研究は、高脂肪食摂取肥満マウスを用いて、肥満がドライマウスを発症させる分子メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
ドライマウスは唾液分泌量の減少による口腔乾燥を主症状とする疾患である。近年、肥満患者での発症増加が世界中で報告されている。しかし、肥満とドライマウスの分子生物学的関連性の報告はなく、肥満がドライマウスを誘導するメカニズムは不明なままである。そこで本研究は、高脂肪食摂取肥満マウスを用いて、肥満がドライマウスを発症させる分子メカニズムを明らかにする。 研究の結果、高脂肪食を投与した肥満マウスの唾液腺では老化関連分子の発現増加が見られた。さらに老化マーカーの発現が腺房細胞で増加していた。このことから、肥満によって唾液腺細胞に老化が惹起され、唾液腺の機能低下が起きたと示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、肥満が様々な疾患のリスク要因になることが明らかになり、肥満関連性疾患の研究は飛躍的に発展している。本研究により、肥満による唾液腺の細胞老化の誘導の分子メカニズムが明らかになり、さらに加齢変化との関係性が明らかになれば、唾液腺特異的なセノリティクスの開発に繋がる。これにより、肥満による若年性ドライマウスの早期治療が可能になるとともに、加齢によるドライマウスの治療にも応用できる。健康長寿社会において、口腔機能の維持は口腔疾患の予防の上でも大変重要であり、しいては全身疾患予防にも繋がる。
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