研究課題/領域番号 |
20K18692
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西山 今日子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70846542)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 口腔癌 / 歯周病原菌 / 浸潤・転移 / 癌微小環境 / 口腔扁平上皮癌 / 癌悪性化機構 / オミクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、微生物が発癌機序に深く関与していることが報告されている。 口腔領域においても、 歯周病罹患が口腔癌・食道癌発症のリスクを増大することが示唆されており、歯周病原菌が原因の一つと考えられている。 今回、歯周病原菌が口腔癌細胞に直接的に及ぼす影響だけでなく、癌微小環境への影響についても、細菌・癌・口腔粘膜での細胞伝達を含めたより生体に近い状態で検証していく。さらに、細胞間コミュニケーションの担い手であるエクソソームに注目し、エクソソ ームを介した癌悪性化機構を解明する。
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研究成果の概要 |
近年、歯周病疾患は口腔癌の発病リスクファクターとなることが示唆されており、歯周病原菌が原因の一つと考えられている。ヒト口腔扁平上皮癌細胞株であるSAS細胞に歯周病原菌P. gingivalis処理を行い、次世代シークエンサーを用いて解析を行った。解析はFold Changeが2.0以上もしくは0.5以下になった遺伝子をCell migrationのキーワードで遺伝子を絞っていき、The Cancer Genome Atlas(TCGA)データを用い予後予測因子の検討を行った。BMPER、SEMA3A、TMSB15Bの遺伝子の発現の高さが、生存率低下と関連していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、歯周病疾患は口腔癌の発病リスクファクターとなることが示唆されており、歯周病原菌が原因の一つと考えられている。本研究によって、BMPER、SEMA3A、TMSB15B遺伝子の高発現は TCGA-HNSCC 患者の生存率低下と密接に関連することが明らかになった。その中でも、TMSB15Bは歯周病原菌と関連したHNSCC患者の予後を予測する有望なバイオマーカー遺伝子としての可能性が期待される。
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