研究課題/領域番号 |
20K18695
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三宅 沙紀 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40869393)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | HCNチャネル / 神経障害性疼痛 / 抗炎症作用 |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛は慢性的な痛みとなり、生活の質を低下させます。近年、神経障害性疼痛に対する全く新たな治療薬として、過分極活性化環状ヌクレオチド依存性(HCN)チャネル阻害薬が注目されています。一方、神経障害性疼痛は、直接的な神経損傷の時だけでなく、炎症が関わっていることが報告されています。本研究代表者はHCNチャネル阻害薬に抗炎症作用があることを発見しましたが、これがどのように痛みの制御に関与しているかはまだ解明できていません。そこで、動物実験および培養した細胞で、HCNチャネル阻害薬による抗炎症作用が、どのように痛みを抑えているかを調べます。
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研究成果の概要 |
近年、神経障害性疼痛に対する全く新たな治療薬として、過分極活性化環状ヌクレオチド依存性(HCN)チャネル阻害薬が注目されているが、神経障害性疼痛には炎症が関わっていることが報告されている。そこで、本研究では、動物モデルおよび培養したRAW264.7細胞に炎症反応を誘導し、HCNチャネル阻害薬であるivabradineが炎症反応にどのように関与しているかを調べた。その結果、ivabradineは炎症性メディエータであるTNFαおよびIL-6の産生を抑制し、さらに、その培養細胞において発現しているHCNチャネルサブタイプのうち、HCN2チャネルを介して抗炎症作用に関わっている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性疼痛は慢性的な痛みとなり、難治性のために生活の質を低下させる。そのため、世界的に神経障害性疼痛に対する新しい治療薬の開発が期待されている。そのひとつとして、近年、過分極活性化環状ヌクレオチド依存性(HCN)チャネル阻害薬が注目されている。治療薬を開発する上で、作用機序を解明することは重要であり、本研究代表者はHCNチャネル阻害薬に抗炎症作用があることを発見したが、これがどのような機序で引き起こされ、また痛みの制御にどのように関与しているかは十分には解明できていない。本研究成果は、HCNチャネル阻害薬の作用機序の一端を解明したものであるが、治療薬の開発に寄与するものと期待される。
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