研究課題/領域番号 |
20K18709
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 千葉大学 (2022-2023) 昭和大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
河内 亜希 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (80815556)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 / 非侵襲性電気刺激装置 / 睡眠時無呼吸症候群 / 口腔筋機能療法 / 限定的筋機能療法 |
研究開始時の研究の概要 |
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、睡眠時の気道閉塞により生じる疾患であり、高血圧症や虚血性脳血管障害の危険因子である。また、合併症である過度の眠気は、日常業務支障や交通事故発生の原因となり、社会生活に与える影響も大きい。標準的治療法として、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)と口腔内装置(OA)治療が実施されているが、いずれも対症療法である。根治療法として気道閉塞に関与する組織の切除摘出療法、骨格修正術等が挙げられるが、侵襲性や適応性の観点から、患者の心理的・身体的負担は大きい。本研究では経皮的電気刺激装置と口腔筋機能療法の有用性検討を通して、低侵襲で適応性の高い根治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、オトガイ下非侵襲性持続電気刺激装置と限定的筋機能療法による閉塞性睡眠時無呼吸症状の改善を評価する。本研究を実施するにあたり、本研究で使用するオトガイ下非侵襲性持続電気刺激装置が、上気道閉塞性の低下に資する装置であるかどうかを明らかとする先行的研究を計画し、2023年度に昭和大学認定臨床研究審査委員会にて、特定臨床研究の実施承認が得られた(jRCTs032230605、2024年1月30日)。承認された研究は、重症OSA患者(成人男性ボランティア、事前睡眠検査で無呼吸低呼吸指数(AHI)が30以上)と非OSA患者(事前睡眠検査でAHIが5未満)を対象にプロポフォールを用いた静脈内鎮静法を行い、オトガイ下非侵襲性持続電気刺激が気道閉塞性を低下させるかを評価する。静脈内鎮静法を併用することで、自然睡眠に近い鎮静状態を維持する。BiPAP圧を段階的に下げながら、それぞれの気道内圧に対する最大呼吸流量を計測し、最大呼吸流量が0になるBiPAP圧(Pclose)と気道内圧が0の時の最大呼吸流量を主要評価項目として、電気刺激時と非刺激時で比較する。また、副次的に、1) 非侵襲性持続電気刺激時および非電気刺激時の吸気フローリミテーションが発生するBiPAP圧と、その時点の最大吸気流量から算出するPcrit、2)電気刺激強度を最大刺激の60%程度に抑制した状態における非侵襲性持続電気刺激時および非電気刺激時の気道内圧0における最大呼吸流量とPclose、3)電気刺激時、非電気刺激時の経鼻内視鏡画像から得られる気道断面積変化率、4)電気刺激の効果(呼吸流量計と経鼻内視鏡結果)と患者背景(①診療録記録、②事前簡易睡眠検査装置情報、③麻酔記録)の関係、5)血液検査結果を評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オトガイ下非侵襲性持続電気刺激装置の有効性を検討する先行的研究(特定臨床研究)の実施計画策定、臨床研究審査を受けたため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、オトガイ下非侵襲性持続電気刺激装置と限定的筋機能療法による閉塞性睡眠時無呼吸症状の改善を評価する。本研究を実施するにあたり、本研究で使用するオトガイ下非侵襲性持続電気刺激装置が、上気道閉塞性を低下させるかどうかを明らかとする先行的研究を計画し、2023年度に特定臨床研究の実施承認が得られた(jRCTs032230605、2024年1月30日)。現在、重症OSA患者および健康成人のボランティア募集を準備しており、2024年5月中の研究開始を予定している。目標症例数は30症例(重症OSA群15名、非OSA群15名)で2024年10月までのデータ取得完了を目指している。
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