研究課題/領域番号 |
20K18711
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
川上 真奈 東京歯科大学, 歯学部, 臨時教員 (70550060)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯根膜幹細胞 / 抜歯窩修復 / レプチン受容体 / Cre/LoxPシステム / 細胞系譜解析 / 抜歯窩 / 副甲状腺ホルモン / フェイトマッピング解析 / Axin2 / 歯根膜細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、歯根膜に局在する幹細胞が骨芽細胞に分化して、抜歯窩の治癒に寄与することが報告された。さらに副甲状腺ホルモン(PTH)(1-34)が抜歯窩の石灰化を促進することが示された。しかし、活性化される幹細胞およびその作用機序に関しては未解明である。本申請研究では、PTH(1-34)に応答して石灰化に寄与する歯根膜幹細胞(以下PTH応答性幹細胞)を同定し、石灰化の誘導メカニズムを解明する。最終的に、PTH応答性幹細胞を活用した抜歯窩の治癒を促進する方法、さらには新規の顎骨再建法を提案する研究に繋げる。
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研究成果の概要 |
抜歯窩は、時間の経過とともに硬組織で満たされるが、臨床現場ではより速やかな硬組織の形成が求められる。近年、歯根膜に局在する幹細胞が骨芽細胞に分化して、抜歯窩の治癒に寄与することが報告された。一方、これまで硬組織ではレプチン受容体(LepR)陽性細胞が骨格幹細胞(SSCs)として同定されている。本研究では、LepR陽性細胞をマウス歯根膜組織で同定した。Cre/LoxPシステムを用いた細胞系譜解析により、歯根膜のLepR陽性細胞がセメント細胞および歯槽骨の骨細胞に分化することが示唆された。さらに、抜歯窩の修復骨内における一部の骨細胞もLepR陽性細胞由来であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:本研究により、歯根膜のLepR陽性細胞が正常および骨修復時の硬組織形成細胞に寄与することが分かった。したがって、本研究成果は、歯根膜幹細胞の性状解明に繋がる有意義な内容である。 社会的意義:抜歯後に認められる顎骨の陥凹は、時間の経過とともに自然治癒力で修復され、最終的に硬組織で満たされる。しかし、糖尿病やステロイド投与患者では、免疫力の低下から抜歯後の骨髄炎の発症リスクが上昇するため、より速やかな硬組織の形成が求められる。本研究成果は、抜歯窩の治癒を促進する方法の開発につながる有意義な内容である。
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