研究課題/領域番号 |
20K18738
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
宮本 裟也 昭和大学, 歯学部, 助教 (60867737)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 低酸素 / スプラバシン / 血管新生 / 細胞浸潤 / アポトーシス / オートファジー / オートクライン / TPD52 / 低栄養 / 口腔癌 / TPD52ファミリー / 癌 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画の目的は、研究計画期間において、①様々なタンパク相互結合アッセイを用いて、口腔扁平上皮癌細胞においてTPD52ファミリータンパクがSBSNに結合しうるか、②その場合は、それぞれのタンパクのどのモジュールが中心的役割を果たしているのか、また、③結合能がタンパクの翻訳後修飾(リン酸化など)を受けているかを検索する。さらに、④これらの相互作用が口腔扁平上皮癌細胞におけるSBSNの分泌(オートクライン)を介して、細胞の増殖・浸潤・転移の能力にどのような影響を及ぼしているかをin vitro実験を中心にして検索する。
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研究成果の概要 |
申請者は口腔扁平上皮癌細胞(OSCC)に特異タンパクであるTPD52に結合し、細胞外に輸送される分泌タンパクとして、スプラバシン(SBSN)を見出した。SBSNは食道や皮膚などの上皮細胞同定された分泌タンパク質であるが、口腔扁平上皮癌細胞の増殖と転移に重要な役割を果たすことが知られている。そこで本研究では低酸素下の口腔扁平上皮癌細胞におけるSBSNの発現および機能について検索した。その結果、SBSNは低酸素状態化のOSCCの細胞死においてにおけるオートファジーを誘導するよりもむしろ細胞浸潤、血管新生を誘導することによって細胞死抵抗性に関与することが明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
低酸素下の口腔扁平上皮癌細胞においては, SBSNは細胞浸潤, 血管新生に重要な役割を果たすことが明らかとなった。この知見は口腔扁平上皮癌に対する化学療法において、新たな分子標的薬のターゲットを見出したことを意味する。ゆえに、本研究は口腔がん治療における一つのマイルストーンになることが期待される。
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