研究課題/領域番号 |
20K18744
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
澤田 俊輔 関西医科大学, 医学部, 講師 (60711075)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 幹細胞 / 動物実験 / γ線 / ヒトiPS細胞 / NOD SCIDマウス / 細胞移植 / 放射線治療 / 唾液腺 / 再生医療 / 口腔乾燥 / iPS / 神経堤細胞 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部癌治療での放射線は直接的組織傷害として顎骨壊死や唾液腺破壊を引き起こす。申請者のグループはこれまで顎骨壊死の研究に取り組むとともに、唾液腺再生方法を模索してきた。その過程で、申請者は、ヒトiPS細胞から唾液腺幹細胞を分化誘導、精製することに成功している。そこで、本研究では作製した唾液腺幹細胞を用いて、放射線照射による唾液腺機能障害モデルマウスへiPS細胞由来の唾液腺幹細胞を移植して、唾液腺機能の回復を図る。本研究は放射線による障害に加えて、自己免疫疾患による唾液腺機能障害などについても新規治療法の新たな基盤になる可能性があり意義が大きいと考える。
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研究実績の概要 |
これまで、ヒトiPS細胞から神経堤細胞および頭蓋顔面神経堤細胞を介した間葉系細胞様細胞に分化させて細胞を用いて、マウスへの移植実験をおこなってきた。移植細胞の生着を確認し、手技を確立してきた。また、ある条件でそれら細胞を移植するとマウスの唾液中にヒト由来タンパクの分泌を示唆する結果をえた。摘出した顎下腺内でのヒト由来タンパクの局在ははっきりせず蛍光免疫染色などで今後詳細な検討が必要となると考える。また、放射線照射モデルマウスの作製が順調にすすみ、照射から細胞移植をおこなうタイミングが重要と考えている。マウス唾液中にヒト由来唾液成分が分泌されたということは、ヒトiPS細胞由来の移植細胞が唾液腺の成熟(組織修復)になんらかの影響を与えていることが予想される。本研究が進行することとにより放射線治療における萎縮した唾液腺の機能回復という目的だけではなく、未だ解明されていない唾液腺の機能構造的な器官形成のメカニズム解明のための一助となる可能性があり意義が大きいと考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
covid-19を含む様々な診療体制の変革等により研究時間の短縮に繋がった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は移植のために準備した細胞の精製や解析をすすめるとともに、放射腺照射から移植までのタイミングを振って放射線照射によりダメージをうけた唾液腺への細胞移植においてどのタイミングが適切であるか(Therapeutic time window)の検討をおこなっていく予定である。
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