研究課題/領域番号 |
20K18764
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
吉見 知子 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (20805973)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | マウス / 口腔機能低下 / ボツリヌストキシン / 成長発達期 / 歯科矯正学 / 顎運動 |
研究開始時の研究の概要 |
軟食化ならびに社会の高齢化が急速に進むなか、「噛めない」「うまく飲み込めない」児童や、摂食機能障害を持つ高齢者が急増している。発達期に適切な機能の獲得が行われなかった場合、老年期まで摂食・嚥下機能に障害を残すことが考えられる。本研究は、顎口腔機能低下マウスおよび不正咬合マウスを用いて、成長発達期における咀嚼・嚥下機能と顎顔面形態パターンの相互制御機構を解明することを目的とする。本研究により、子どもたちの顎口腔機能の正常な発達を支援し、「口腔の健康から全身の健康」を体現化する『口腔成育』という新たな医療概念を社会に浸透させるための科学的エビデンスを提示する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、顎口腔機能低下マウスおよび不正咬合マウスを用いて、成長発達期における咀嚼・嚥下機能と顎顔面形態パターンの相互制御機構を解明することである。 顎口腔機能低下モデルマウスでは、機能低下側の下顎頭などの下顎骨形態に有意な差を認めた。不正咬合モデルマウスでは、下顎頭や下顎角の骨密度、歯槽骨密度の低下が認められた。また、顎運動への影響を認めたことから、成長発達期における不正咬合や咀嚼機能低下はその後の正常な形態発育のみならず、咀嚼機能の発達にも影響を及ぼすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代において、摂食機能に障害を有する児童が増加傾向にあるとの報告があり、発育期における咀嚼・嚥下機能の発達や障害発症のメカニズムについての研究が注目されている。本研究では、発育期での顎口腔機能低下モデルや不正咬合モデルの顎顔面形態および機能において変化が認められた。本研究結果は子どもたちの顎口腔機能の正常な発達と咬合の成育のために、成長期における機能障害、不正咬合の早期治療や機能回復の検討に貢献するものである。
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