研究課題/領域番号 |
20K18767
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小林 友香里 (湊友香里) 日本大学, 松戸歯学部, 専修医 (60822864)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 歯根吸収 / セメント芽細胞 / アポトーシス / Wntシグナル / 歯科矯正学 |
研究開始時の研究の概要 |
矯正学的歯の移動時における、セメント芽細胞のWntシグナル伝達とOPG-RANKL-RANKシグナル伝達およびアポトーシス活性経路間の相互関係に着目し、歯根吸収メカニズムを細胞生物学的、病理組織学的に解明する。本研究によって、矯正治療中に生じる歯根吸収の発生に関係しているOPG-RANKLRANKシグナル伝達とアポトーシス活性の双方にWntシグナル伝達が深く関係していることを解明できれば、矯正治療中に歯根吸収が発生しても、そのシグナル経路をコントロールすることで歯根吸収の増悪を抑制できることが期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は矯正治療時の歯根吸収の発生因子であるWntシグナル伝達とOPG-RANKL-RANKシグナル伝達システムおよびアポトーシス活性との関連性を検討し、矯正治療時の歯根吸収メカニズムを解明することであった。 本研究にて、in vivoにおいて過大な矯正力を加えた7日後から歯根吸収および破骨 (歯) 細胞の出現が認められた。Control群、10 g 群の各1日後ではセメント質表面でWnt7a陽性細胞が多数認められた。これにより至適矯正力においてはセメント芽細胞のアポトーシスはWnt7aにより阻害され、リモデリングにおける相互作用のバランスが保たれていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究にて、至適矯正力においてはセメント芽細胞のアポトーシスはWnt7aにより阻害され、リモデリングにおける相互作用のバランスが保たれていることが考えられた。今後、in vitroにおいて、HCEMの培養を行い、過大な圧迫力と至適圧迫力を加え、Wnt7a、Caspase3、Caspase8、RANK、RANKLの遺伝子発現量を比較検討し、細胞培養液中にWnt7a抑制剤や活性剤を添加し、遺伝子発現量の検討を行うことでWntシグナル伝達の活性が歯根吸収の抑制に有効であることが証明できれば、将来的に歯根吸収の増悪を抑制することが期待できる。
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