研究課題/領域番号 |
20K18778
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鋸屋 侑布子 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (40803078)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ヘリコバクター・ピロリ菌 / 齲蝕 / ミュータンスレンサ球菌 / バイオフィルム / ラット齲蝕モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、齲蝕重症度の異なるラットにピロリ菌を感染させることにより、口腔および胃へのピロリ菌定着の差や、胃の傷害程度の差を検討する。さらに、週齢の異なる齲蝕誘発ラットにピロリ菌を感染させ、ピロリ菌の定着時期について検討する予定である。これら動物モデルを用いて、齲蝕の存在がピロリ菌の感染の成立に関与する詳細なメカニズムを検討したいと考えている。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヒト口腔内における齲蝕の存在とピロリ菌の口腔への定着との関連を検討するとともに、齲蝕原性細菌であるミュータンスレンサ球菌により形成されるバイオフィルムとピロリ菌定着との関係を検討した。その結果、未処置齲蝕歯を有する被験者において、未処置齲蝕を有しない被験者と比較して有意に高いピロリ菌検出率を認めた。また、歯面上に形成されるミュータンスレンサ球菌を含むバイオフィルムは口腔内へのピロリ菌定着のリスク因子となることが示唆された。以上の結果から、齲蝕およびミュータンスレンサ球菌の存在はピロリ菌の口腔内への定着に関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、齲蝕およびその原因菌であるミュータンスレンサ球菌の存在がピロリ菌の口腔内への定着に関与する可能性を示唆された。今後さらに本研究を進め、齲蝕を含めた口腔衛生環境とピロリ菌定着の関連が明らかになれば、乳幼児期から齲蝕を予防することがピロリ菌の胃への感染成立を防止し、関連する胃疾患発症の予防につながるという知見が得られる可能性があり、大変意義深いものであると考えている。
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