研究課題/領域番号 |
20K18799
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
後藤 まき 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (20771108)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | メタゲノム / 歯科 / う蝕 / 歯周病 / 口腔内細菌 / ショットガン / シーケンス / 細菌学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、東北大学東北メディカル・メガバンク機構のコホート事業の一環として収集してある三世代家族(祖父母、父母、子)の口腔内検体(唾液および歯垢)にメタゲノム解析を行い、口腔内所見との関連を検討する。この解析により家族内で水平または垂直に伝播する口腔内疾患に関連する細菌を同定する。さらには、同定した細菌の分子生物学的解析を行い、口腔内疾患に関わる分子機構を解析する。本研究により、口腔内疾患の早期予測が可能となり、また、口腔内細菌を標的とした口腔内疾患予防法の開発につながることが期待できる。
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研究成果の概要 |
唾液・歯垢サンプルにおけるDNA抽出の条件検討では、これまで報告されているいずれの方法を用いても唾液サンプル中から十分な量のヒトゲノムを除去することはできなかった。しかし、歯垢サンプルでは元々のヒトゲノムの混入率が低く(40%ほど)ショットガン解析で十分な量の細菌ゲノムのデータを得られると考えられたため当初の予定を変更して歯垢サンプルのみを用いてショットガン解析を行うこととした。 ヘプタファミリー20家族とヘプタファミリーではないが三世代は揃っている(祖父母のいずれかが欠けている)40サンプル、合計180人分の歯垢サンプルからDNAを抽出し、ライブラリ作製およびショットガンシークエンスを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって明らかになる口腔内細菌の垂直感染に関する解析により、う蝕や歯周病が家族内集積を引き起こすメカニズムの一端が明らかになる。細菌叢の遺伝子構造が後の世代のう蝕および歯周病の診断マーカーとして応用されることが期待されるため、早期から将来的な病態や予後を把握することが可能になる。また、口腔内細菌を標的とした口腔内疾患の治療法や予防法の開発にもつながることが期待される。この分野における研究および医療が 大いに前進することとなり、本研究が与える科学的インパクトは非常に大きい。
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