研究課題/領域番号 |
20K18803
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
藤本 佳那 山梨大学, 医学部附属病院, 医員 (30866489)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Amelogenin / DNA / Exons / 性別判定 / Exon / amelogenin / human gene |
研究開始時の研究の概要 |
身元不詳死体の性別判定は、個人識別に不可欠な法医歯学的に重要な鑑定事項である。法医試料には劣化した微量なものが多く、性別判定では高度に断片化したDNAから正確な判定が求められる。 性別判定における従来の報告の多くが、アメロゲニン遺伝子のイントロン領域の男女差を利用しており、この領域は時に欠失し、その場合には正確な判定ができなかった。そこで本研究では、塩基配列の保存性が高いアメロゲニンExon領域の中でも、男女差以外の多型性がなく、かつ男女差が数塩基以上みられる領域に着目し、従来発表されているものより誤判定が少なく高感度の性別判定システムを開発し、確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では男女差以外には多型性がほとんどないExon 1領域に着目して、性別判定用プライマーセットを開発し、法医DNA鑑定に用いられているGlobalFiler Amplification Kitと比較検討を行った。 結果、性別判定を安定して行う為に必要なDNA量は、プライマーセットおよびGlobalFiler共に25 pgと、感度の面では同等であった。そこで、高度に断片化した古人骨試料を用いて両者を比較したところ、増幅産物の鎖長が短い本研究の方法はGFに比べ優位性が認められた。本法は高度変性試料についても適用可能、かつ手技が簡便で迅速、安価であり、法医科学及び自然人類学に貢献できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身元不詳遺体の性別判定は、個人識別上重要な鑑定事項である。特に、DNA解析による性別判定は、形態人類学的特徴を利用できない試料にも適用でき、有用性が高い。法医DNA鑑定で取り扱う試料は環境要因や微生物の影響をうけ容易に分解されるため、高度に変性した微量な試料から正確に判定を行うことが求められている。 本法は高度変性試料についても適用可能、かつ手技が簡便で迅速、安価であり、法医科学及び自然人類学に貢献できると考える。
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