研究課題/領域番号 |
20K18811
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
石川 昂 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (10772288)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 水中死体 / 死後経過時間 / エナメル質 / 歯科 / 法歯学 / 淡水 / 溺死 / 法医学 / EPMA / 身元確認 / 身元不明死体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は死後経過時間の推定が困難な水中死体を対象にした死後経過時間の新たな推定法の開発を目的とする。 以下の項目に関して研究を行う。 《研究項目》1)走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた歯牙表面沈着物の観察および海水を用いた実験結果との比較検討。2)電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いたエナメル質表面付着物の観察と定量分析とそれを基にした回帰式の算出。3)異なる水域での同一回帰式の使用の可否に関する検討。
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研究成果の概要 |
本研究では淡水に浸漬した遺体を想定しエナメル質付着物を分析することで、水中浸漬時間の推定のために回帰式を算出し、良好な結果を導き出した。海水中の遺体を想定した同様の回帰式はすでに報告されており、これにより2種の水成分に対応した推定方法を確立することが出来た。さまざまな死後経過時間の推定法がある中で、法歯学的手法の高い有用性を改めて示すことが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの主な死後経過時間の推定方法は、高度に腐敗あるいは白骨状態になると急激にその能力は失われる。さらに、直腸温度による手法等を除くとそのほとんどは鑑定人の視覚的な判断に大きく影響するため、各鑑定人による鑑定結果に誤差が生じる事も否定出来ない。それに対し本研究は、付着した水含有物の定量的分析という視覚的な判断を排除した方法の開発を目的とした。この方法を確立する事により、鑑定人による誤差を最小限に抑え、水中浸漬時間推定法の一助になる上、迅速な個人識別につながるものと期待出来る。
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