研究課題/領域番号 |
20K18817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
小川 美香 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (50846417)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯科恐怖 / 感覚過敏性 / 破局的思考 / アレキシサイミア / 共分散構造分析 / 項目反応理論 / 歯科恐怖症 / 感覚処理パターン / Dental anxiety / Sensory processing / Dental fear / SEM / 感覚処理 / クラスター分析 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科恐怖症は恐怖心から歯科受診を回避させ、口腔内環境の悪化、口腔内に関連する生活の質の低下を引き起こす、社会的に重要な疾患である。歯科恐怖症の原因は複雑で未だ病態は明確でなく、体系的な治療法は確立されていない。 申請者はこれまでに、音・光・匂いなどの感覚刺激に対する個人の感覚処理パターンが、歯科恐怖に関連することを報告したが、本研究ではさらに発展させて感覚処理パターンは歯科恐怖症に、他の要因の有無に関わらず直接関連する根源的な原因かを検討する。さらに感覚処理パターンを基準とした歯科恐怖症の新たな病型分類の作成を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では2つの研究課題を実行した。一つ目は、前年度から継続で「感覚過敏性、アレキシサイミア、破局的思考が歯科不安と関連するか」である。複数の概念の関連を明らかにするための手法として、共分散構造分析を用いた。共分散構造分析を施行するには、使用した尺度の構造を明らかにする必要がある。 感覚過敏性を測定したSensory Profileは因子構造が不明瞭であったため、オリジナルの15項目から項目反応理論を用いて、一次元性が確認できる9項目を選択した。共分散構造分析の結果、感覚過敏性と痛みに対する破局的思考は、アレキシサイミア傾向のうち感情の同定困難の下位尺度と歯科不安の関係を完全媒介し ていることが示唆された。本結果は国際雑誌に投稿中である。 二つ目は「Fear of Pain Questionnaire-IIIの日本語版を作成し、その信頼性妥当性を検討する」である。さまざま程度の痛みに対する恐怖心の程度を測定する国際的な心理尺度を、原作者の許可を得て日本語に翻訳した。再テスト信頼性、内的整合性ともに高く高い信頼性が示された。抑うつ傾向、不安度は無相関から弱い正の相関がみられ、弁別的妥当性が認められた。一方でFPQ-IIIと歯科恐怖と破局的思考には中程度の正の相関がみられ、収束的妥当性を示した。従来的なテスト理論に加えて、新しいテスト理論である項目反応理論を適用した。識別力は重度の痛みに関連する2項目を除くと高く、テスト情報 曲線によりオリジナルの30項目版と9項目版は潜在特性値が-2SDから+2SDの対象者で精度が高いことが示された。共分散構造分析により、痛みに対する不安と歯科恐怖の関係は因子構造上の男女差が認められなかった。さらに軽度の痛みに対する恐怖と歯科不安の関係を、医療の痛みに対する恐怖が完全媒介していた。 本結果は、BMC Oral Healthで発表した。
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