研究課題/領域番号 |
20K18830
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
宮川 剛史 広島大学, 病院(歯), 助教 (50711355)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 咀嚼 / 糖尿病 / 糖尿病合併症 / 咀嚼能率 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病は多くの合併症を有する生活習慣病である。糖尿病の治療として食事療法を行うことがある。食事療法における咀嚼(よく噛むこと)は食事の内容と合わせて重要であると考えられるが、現在のところ客観的な咀嚼能力の基準は定着していない。 そこで本研究では、研究対象者に対して咀嚼検査キットで計測したデータ、およびHbA1cをはじめとする糖尿病に関する検査値との関連を検討し、咀嚼能力が糖尿病に与える影響について検討する。
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研究成果の概要 |
研究対象者の各種検査項目のデータと咀嚼能力検査結果について、探索的に検討を行った。収集した咀嚼能力と研究対象者の各種検査項目のそれぞれ単独での相関、および平均値の比較を行ったところ、咀嚼能力は糖尿病の罹患期間、および動揺している歯の数との間に有意に負の相関を認め、残っている歯の数との間に有意に正の相関を認めた。また咀嚼能力について重回帰分析を行い、研究対象者の咀嚼能力へ影響していると思われる項目について検討を行ったところ、咀嚼能力は残っている歯の数と糖尿病性神経障害と関連していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、咀嚼というスコアを用いることで糖尿病患者における食事療法の質の向上を図れる可能性がある。つまり咀嚼のスコアが低い方に対して、歯科医師が介入し咬合治療を行うことで、咀嚼の理由から摂取可能な食事の制限が減少し、栄養バランスも同時に改善することができれば糖尿病の改善につながる可能性が期待できる。また本研究で明らかになった、残っている歯の数および糖尿病性神経障害と咀嚼能力の関係について今後さらに検討することで、糖尿病と歯科に関するより詳細な関係が示される可能性が示唆された。
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