研究課題/領域番号 |
20K18832
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
峰元 洋光 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (50769015)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 口腔機能低下症 / フレイル / 口腔機能管理 / サルコペニア / 高齢者 / 身体的フレイル / 有床義歯 / 歯周病安定期治療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,フレイルや要介護に影響を与える可能性があるとされる高齢者の口腔機能の低下に対して,歯科医院で効率的かつ効果的に対応できるようにするために,歯科来院患者の特性によって口腔機能低下を示す各検査項目の状況を調査して特徴を把握し,口腔機能管理を実施すべき患者の状態や状況についての目安となるべき知見を得ることを目的としている。 この知見が得られることにより,今後の地域包括ケアにおいても,地域での口腔機能管理を歯科医師が主導してデータを発信して,他職種と連携することにより,地域の高齢者の健康寿命の延伸に寄与していけるものと考えている。
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研究成果の概要 |
本研究は,歯科来院患者の特性による口腔機能低下の特徴を把握することを目的として,多数歯欠損義歯患者と歯周病安定期治療中患者について,口腔機能低下症の検査を行って比較し,それら結果とサルコペニアやフレイルと関連についても検討した。 その結果,多数歯欠損の義歯患者の方が歯周病管理中の患者よりも口腔機能低下症の罹患率が有意に高く,各口腔機能の低下も多数歯欠損の義歯患者が多い傾向であった。多数歯欠損の義歯患者においては,舌圧とサルコペニアならびにフレイルとの有意な関連が認められた。これらのことから,多数歯欠損の義歯患者においては,口腔機能低下予防に対する管理が重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人は高齢となり身体的,精神的,社会的に虚弱化し,いわゆるフレイルという状態になり,さらに進めば要介護状態になっていくとされている。このフレイルや要介護に口腔機能の低下が関連することが報告されつつある。このため,口腔機能低下に対して歯科医院で効率的かつ効果的に対応できるようにするためには,口腔機能の低下を生じやすい患者の特性や状況を把握して,口腔機能管理を行っていくことが効果的であると考えられることから,本研究を行った。本研究によって,残存歯の少ない義歯の患者が口腔機能の低下が進んでいることが明らかになり,このような患者に対する口腔機能低下予防の管理が重要であることが示された。
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