研究課題/領域番号 |
20K18833
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
船原 まどか 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (60796811)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 顎骨壊死 / 骨吸収抑制薬 / ビスフォスフォネート製剤 / リスク因子 / MRONJ / 抜歯 / 口腔管理 / RT-PCR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は(一社)日本口腔ケア学会実施の「高用量注射骨吸収抑制薬が投与されている患者における口腔管理と顎骨壊死発症に関する多施設共同前向き研究」の付随研究である。骨吸収抑制薬が投与・休薬されている患者の骨組織を用い、歯槽骨内よりTotal bacteria、Oral Streptocossus、S aureus、P aeruginosa、P gingivalis、などを検出、局所感染の有無を確認し、組織学的に破骨細胞の形態変化を観察し、RT-PCR法により骨組織内の骨代謝マーカーを定量することで、骨吸収抑制薬の種類や投与期間、休薬期間が破骨細胞抑制にどのように影響を及ぼすかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
抜歯などの侵襲的歯科治療はMRONJ発症リスク因子と考えられ、これまで骨吸収抑制薬投与患者の抜歯は避けられてきた。本研究では抜歯後MRONJの発症リスク因子を明らかにするために計画された。まず過去の症例、骨吸収抑制薬投与患者の歯の所見を約8000本調査し、MRONJ発症に関連する因子について歯性感染症を示唆する所見とMRONJ発症率との関連を認めた。次に抜歯について、抜歯例と非抜歯例の歯科的背景因子を検討し、抜歯症例の方がその後のMRONJ発症率が有意に高かった。これらのことから、骨吸収抑制薬が投与されていても、感染源になる歯は積極的に抜歯した方がMRONJ発症予防に繋がることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)高用量ARA投与患者172例(3725歯)を検討した。人単位の検討ではBPよりもDMB投与患者の方がその後のMRONJ発症率が高かった。抜歯との関係は、全歯の検討では抜歯例で発症率は高くなっていたが、歯科的背景因子を傾向スコアマッチング法で検討すると、抜歯例の方がその後のMRONJ発症を有意に抑制していた。 (2)357例(5038歯)で検討した。人単位の検討はMRONJ他部位再発を有意に予測される因子はみられなかった。抜歯との関係は、全歯の検討では抜歯例で有意に発症が多かったが、歯科的背景因子を傾向スコアマッチング法で検討すると、抜歯例の方がその後のMRONJ発症を有意に抑制していた。
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