研究課題/領域番号 |
20K18889
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 岐阜保健大学 (2021-2022) 岩手医科大学 (2020) |
研究代表者 |
秋山 直美 岐阜保健大学, 看護学部, 講師 (20636534)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 医療安全 / 患者安全 / モニタリング / 実装科学 / インシデントレポート / 患者誤認 / 転倒・転落 / 薬剤エラー / ドレーン・チューブエラー / 窒息 / リスクマネージメント / インシデント / アクシデント / ヒヤリ・ハット / 医療安全学 / Risk Based Monitoring / DPCデータ / HISデータ / 普及&実装科学 |
研究開始時の研究の概要 |
医療事故等につながる医療安全上のリスクを早期に察知し、未然に防ぐためには平時からの「モニタリング」が非常に重要である。しかし、医療安全分野ではモニタリング手法に関する先行研究はほとんどない。本研究は臨床試験分野で既に応用されている「リスクに基づくモニタリング(RBM)」を医療安全分野へ応用する「普及&実装科学」の試行を目的とする。具体的には、医療安全関連の報告書と病院情報システム等の情報を突合した分析結果、及び、医療安全管理者へのインタビュー調査を通して得られた理論を多職種の医療安全管理者で協議することにより、臨床で実装可能な「医療安全分野におけるRBMによるモニタリング手法」の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
COVID-19の影響により、研究全体に遅れが生じている状況である。一方で、主な結果に関連するデータの分析や文献レビューについては結果の公表を含めて順調に進められている。 具体的には、2020年度、2021年度に予定されていた文献レビュー及び実データを用いた観察研究についてはデータの分析を進め、国内学会での発表や海外論文での投稿が進められている。インシデントの分析を進める段階で、インシデントの種類によって発生傾向に大きな差があることがわかり、種類を細分化して検討する必要が新たに生じたため、分析計画の一部を修正することになった。分析にかける時間が計画よりも大幅に要したが、その結果については国内外の学会発表、海外論文での発表の目途がついている。 本研究は1施設のデータを用いた研究を予定していたため、一般化については課題が残るところであったが、全国の医療機関から収集された公表データの分析を平行して進めることにより、調査対象施設と全国データとの傾向の差の検討が進められた。本研究の結果の一般化には限界が残るものと予想されるが、一般化可能性を推定する程度には有用な結果が得られるものと予定している。本来は2022年度で終了する予定だった研究だが、2022年度に予定していた研究内容の一部に遅れが見られること、分析に細分化が必要な状況が生じたこと、また、論文投稿にあたって査読を含めて時間を要したことから、研究期間を延長することとなった。これらについては修正する見込みが立っており、次年度には研究全体を終了できる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響により学内業務が増大したこと、臨床との連携が難しかったために調整に時間を要した。一昨年度、昨年度に実施予定としていた内容に遅れが生じたため、また、分析に細分化が必要な状況が生じたこと、論文投稿にあたって査読を含めて時間を要したことから、研究期間を延長して次年度に終了させるように配慮した。主たる結果の分析に必要なデータはそろっており、次年度には計画を終了させられる見込みがたてられている。
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今後の研究の推進方策 |
一昨年度、昨年度に実施予定としていた内容に遅れが生じ、分析に細分化が必要な状況が生じたこと、論文投稿にあたって査読を含めて時間を要したことから、研究期間を延長して次年度に終了させるよう研究期間を延長した。今後の研究の推進方策として、昨年度に予定していた論文については年度末に準備を進めたことで、次年度以降、公表の見込みが立てられている。分析の細分化についても、歯科、医療機器、看護の療養上の世話等といったようにインシデントの種類の細分化による特徴について分析を進め、傾向をとらえつつある。次年度はこれらの結果を集約して、精度の高いモデルの構築に向けて、分析を進める予定である。
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