研究課題/領域番号 |
20K18893
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
市川 理恵 日本大学, 医学部, 助教 (00826761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 医療安全 / 研修医 / ウェアラブルデバイス / ヒューマンエラー / インシデント / 感情分析 / 心拍変動解析(HRV) / 医療事故 / 勤務実態 |
研究開始時の研究の概要 |
医療現場におけるヒューマンエラーの発生要因に対し、さまざまな医療安全対策が行われている。しかし、内部要因の一つである心理的・精神的状況に関しては個人差が大きく、要因としてあまり重要視されていない。意思決定に及ぼす感情の影響に関する研究は近年増加しており、医療においてもヒューマンエラーの要因として客観的に検証し、対策を行うべきである。 本研究は医療安全の目的で、腕時計型ウェアラブルデバイスを用いた生体信号モニタリングにより医師の労働状況・ストレス・疲労・感情の状態を客観的に分析し、ヒューマンエラー発生との関係を究明するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では初期臨床研修医を対象とし、ウェアラブルデバイスを用いて生体データによる感情分析を行った。時間帯や観察時期により、感情因子に変化があることが明らかとなった。 感情とヒューマンエラー発生の関連について、自記式調査ではエラー発生前の情動因子として焦り・過緊張などを認めたが、感情分析ではエラー前後での差は明らかにならなかった。今回記録されたエラーの内容には偏りが見られたため、今後、様々なエラーの際のデータを蓄積し、詳細に検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
疲労やストレス、感情などの心身の状態はヒューマンエラーの要因となることが指摘されているが、客観的に検証することは非常に困難である。本研究では、ウェアラブルデバイスを用いた生体データによる感情分析と自記式調査を併用し、初期臨床研修医の勤務中の感情因子とヒューマンエラーの発生状況を分析した。今後、対象者および観察期間を広げ、様々な状況下のデータを蓄積することで、将来の医療安全対策における新たな指標となる可能性がある。
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