研究課題/領域番号 |
20K18897
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
本屋敷 美奈 東京医科大学, 医学部, 講師 (30833256)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 政策評価 / 実装研究 / 精神医療政策 / 地域精神保健 / 精神医療政策評価 / アウトリーチ / 精神医療改革 |
研究開始時の研究の概要 |
過去数十年の間、日本の精神医療政策において入院中心の精神科医療から地域中心の医療への転換を求めた各種施策がなされてきたが、改革は道半ばである。本研究では、エビデンスと現場のギャップを埋める学問領域「普及と実装科学」に着目し、2つの政策への適応・比較を通して、入院中心医療から地域中心の医療への転換を目的とした精神医療政策への実装モデルの適用の妥当性を検証する。また、政策の作成・実装プロセスや実装戦略について明らかにし、精神科医療の政策作成・実装プロセスの最適化を図る。
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研究成果の概要 |
我が国では2004年以降、精神医療改革に取り組んできたが、今も病院中心の医療体制は続いている。その為、精神医療改革を目的とした政策の作成、実装プロセスおよび実装戦略を検証していくことを課題とした。まず、「エビデンスがある政策作成および実装モデル」を使った文献レビューを実施。海外の2つの地域における精神医療改革を目的とした政策の好事例にモデルを適用し政策プロセス及び実装戦略の比較検討を行った。次に、「実装研究統合フレームワーク」を用いて質的研究を実施。ACT(Assertive Community Treatment)の国内での普及実装要因について全国のACTチームにインタビュー調査を計画した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文献レビューにおいては香港とベルギーにおける精神医療改革を目的とした政策を取り上げ、分析した。結果、2つのケース間で社会的背景が異なっているにも関わらず、地域精神医療サービスへの公的スタッフの配置と研修、精神科病院の病床数を調整するアプローチ、医療部門と社会福祉部門との連携の促進等、多くの共通の実装戦略を持つことがわかった。また、記述された各政策プロセスは、精神科サービス提供の転換を目指す同様の社会的背景を持つ国々のモデルとなりうる。我々の知見は、サービス提供の転換を目指す政策に広く適用可能な実施戦略を示唆していると考えられる。質的研究についてはプロトコールを作成し、現在進行中である。
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