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サンゴ礁の島(喜界島)における高カルシウム摂取と閉経後女性の骨粗鬆症予防

研究課題

研究課題/領域番号 20K18928
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関特定非営利活動法人喜界島サンゴ礁科学研究所

研究代表者

安西 耕  特定非営利活動法人喜界島サンゴ礁科学研究所, 研究部門, 特別研究員 (40869038)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード骨粗鬆症 / カルシウム摂取量 / 骨密度 / 閉経後女性 / 疫学 / 喜界島 / 徳之島 / カルシウム
研究開始時の研究の概要

女性は閉経後に女性ホルモンが低下し骨粗鬆症のリスクが高い。しかし、閉経後の女性がどのぐらいカルシウムを摂取すれば、骨粗鬆症が予防できるのか分かっていない。
私たちは、喜界島での水質調査によって島民が高カルシウム濃度の水道水に暴露されている事を明らかにしてきた。
本研究では、カルシウム摂取量の多い喜界島とカルシウム摂取量の少ない徳之島の北部地域の閉経後の女性を対象に、カルシウム摂取の増加によって骨粗鬆症を予防できるのか検証する。さらに、カルシウムの過剰摂取が引き起こしうる疾患(尿路結石、胆石、心血管疾患)の新規の発症率を喜界島と徳之島の北部地域の間で比較する。

研究実績の概要

1)研究概要 女性は閉経後に女性ホルモンが低下し骨粗鬆症のリスクが高い。しかし、閉経後の女性がどのぐらいカルシウムを摂取すれば、骨粗鬆症が予防でき るのか分かっていない。私たちは、喜界島での水質調査によって島民が高カルシウム濃度の水道水に暴露されている事を明らかにしてきた。本研究では、カルシ ウム摂取量の多い喜界島と徳之島(伊仙町)の閉経後の女性を調べ、カルシウム摂取の増加によって骨粗鬆症を予防できるのか検証する。さらに、カルシウムの過 剰摂取が引き起こしうる疾患(尿路結石、胆石、心血管疾患)の発症率をカルシウム摂取量で比較する。本研究は閉経後のカルシウム摂取のガイドラインの確立の 一助となり、本邦における骨粗鬆症の予防に寄与すると考える。
(2)研究の学術的背景 高齢化社会となり、寝たきりの原因となる転倒・骨折の原因となる骨粗鬆症が増加している。特に女性は閉経後に女性ホルモンが低下し骨 粗鬆症のリスクが高く、閉経後のカルシウムの摂取が重要とされている。しかし、日本において骨粗鬆症の予防を目的としてカルシウム投与を行なった大規模な 無作為化臨床試験は行われていない。そのために、骨粗鬆症や骨折の予防のために必要なカルシウム摂取量を導き出す研究が必要とされている。一方で、サプリ メントによるカルシウムの過剰摂取が原因で、尿路結石や心血管系のイベントの発症率の上昇が報告されている。そのため、米国では積極的なカルシウムサプリ メントの摂取は推奨されていない。 閉経後のカルシウムの不足と過剰摂取はともに社会問題となっている。しかし、日本人の食事摂取基準(2015年版)では15歳 以上の女性の1日の推奨摂取量は1日 650mgで統一され、閉経による体の変化は考慮されない。骨粗鬆症のリスクの高い、閉経後の女性の至適なカルシウム摂取量 を解明する研究が必要とされている

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

COVID-19の影響により調査方法を変更せざるを得ず、住民の骨密度データ収集は2年遅れで2022年度から開始された。2022年度と2023年度の2年間にわたり、鹿児島県喜界町(喜界島)および伊仙町(徳之島)の60歳以上の女性300名を対象に、骨密度データ、健診データ、および栄養評価データを収集した。2023年度は、これらのデータを解析し、公衆衛生や骨粗鬆症に関連する4つの学会で成果を発表した。

今後の研究の推進方策

2024年度も喜界島と徳之島(伊仙町)で行われる住民健診(JA鹿児島厚生連健診・郡医師会健診)から骨密度や健診データを集積する予定となっている。2024年度に開催される骨粗鬆症・公衆衛生・運動療法などの関連学会で発表し、また骨粗鬆症関連雑誌に論文を投稿する予定となっている。2023年度(2024年2月-3月)は、喜界島と徳之島で住民向けの本研究の結果報告会と骨粗鬆症予防の講演会を実施したが、2024年度も継続して結果報告会と講演会を実施する予定である。また、本研究で得た知見を利用し、喜界町・伊仙町の行政機関と連携しながら、高齢者を対象に骨粗鬆症予防の啓発活動を継続していく。2024年度は鹿児島県の奄美群島の喜界町・伊仙町に加えて、大和村の60歳以上の女性の骨密度のデータをコントロール群として収集予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] サンゴ疫学2023

    • 著者名/発表者名
      安西 耕
    • 雑誌名

      月刊海洋

      巻: 64 ページ: 232-235

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 隆起サンゴ礁の島に住む高齢女性の骨量について2023

    • 著者名/発表者名
      西村 千尋
    • 学会等名
      第84回 日本生理人類学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 徳之島の伊仙町に住む高齢女性のウォーキング習慣と骨量について2023

    • 著者名/発表者名
      西村 千尋
    • 学会等名
      第27回 日本ウォーキング学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] An association between hemoglobin and heel QUS in Japanese postmenopausal women2023

    • 著者名/発表者名
      安西 耕
    • 学会等名
      第82回 日本公衆衛生学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] サンゴ礁の島の硬水摂取と高齢女性の骨量の関係2023

    • 著者名/発表者名
      安西 耕
    • 学会等名
      第25回 日本骨粗鬆症学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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