研究課題/領域番号 |
20K18929
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
水野 君平 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90862532)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 自尊心 / 思春期 / 二次性徴 / 縦断研究 / 第二次性徴 / 問題行動 / 発達軌跡 |
研究開始時の研究の概要 |
思春期は第二次性徴の到来の時期であるとともに,問題行動や自尊心の低下など心理的不適応が起こりやすい。本研究では特に,第二次性徴の到来の個人差と自尊心の2年間4時点に渡る変化におけるタイムスパンに着目し,4波の縦断調査を行う。そして第二次性徴の到来の早さが急激な自尊心の低下などの自尊心の発達的変化のパターンに対してどう影響を及ぼすのか,第二次性徴の到来の早さ・どのような自尊心変化が問題行動のリスク要因となるのかを「北海道スタディ」コホート研究に参画する形で検討する。
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研究成果の概要 |
二次性徴到来の個人差は思春期に低下しやすいと言われる自尊心の変化幅自体には影響しないことが示された。また、低い自尊心は問題行動を招きやすいが、自尊心自体の高低によって説明されることであり、発達的変化は問題行動に影響しないことも示された。ただし、本研究にはいくつかの限界点もある。最終的にサンプルサイズが少なかったことのよって詳細に分類できなかった可能性や、詳細な経時的変化を追いきれなかったなどがある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究の限界点はいくつか存在するが意義としては以下がある。第一に、成長スパートを指標とした場合、二次性徴到来の個人差が直接的には子どもの自尊心発達変化に影響しないことから、二次性徴の早さ・遅さによって様々な周囲との違いを子どもは経験するが、それが自己に対する肯定的な価値を大きく揺るがさないことが示唆された。第二に、急激な自尊心変化は現れにくく、横ばい~緩やかな低下のトレンドが明らかとなり、約半数の子どもは高く安定した自尊心を持っており、一部の子どもに見られた安定して低い自尊心が問題行動のリスクとなっていた。むしろ安定して低い自尊心を持つ一部の子どもに対してどう保証していくかが重要と示唆される。
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