研究課題/領域番号 |
20K18944
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
森本 晶子 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60844719)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 拡張性心不全 / HFpEF / 耐糖能異常 / 肥満 / 内臓脂肪 / 自律神経機能 / 左室拡張機能障害 |
研究開始時の研究の概要 |
左室収縮機能が保持されているものの、左室拡張機能が障害された拡張性心不全 (HFpEF)が増加しており、その病態に注目が集まっている。HFpEFは生活習慣病(特に糖尿病)患者に多いが、その実態やメカニズム、特に心不全発症前の左室拡張機能異常の進展機序は全く不明である。我々は、「生活習慣病としてのHFpEFの予防戦略の構築」を目的として、「心不全を有さない患者の血糖値やインスリン抵抗性、肥満、内臓脂肪、自律神経機能を評価し、心機能の変化を主要なアウトカムとした前向きコホート研究」を実施する。
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研究実績の概要 |
近年、左室収縮機能が保持されている拡張性心不全(Heart Failure with preserved Ejection Fraction:HFpEF)が増加し、その予防に向けた病態解明が求めら れている。高血糖、脂質異常等の代謝機能異常は自律神経機能障害を引き起こし、左室拡張機能障害をもたらすことが報告されているが、心不全に至っていない 代謝異常患者における自律神経機能と左室拡張機能の関連を検討した報告はない。本研究は、心不全を発症していない代謝異常患者における自律神経機能と左室 拡張機能の関連を耐糖能異常、インスリン抵抗性、肥満の関連から横断的に検討することを目的とした。本研究は、心不全、心疾患、不整脈などを除外した代謝 異常患者を対象として行った。左室拡張機能については心臓超音波検査を用いて拡張早期波(E)、心房 収縮期波(A)、 E/A比などを測定した。自律神経機能指数 SDNN、HF、LF、HF/LFはアクティブトレーサーを用いた 24時間心拍変動から評価した。結果、耐糖能異常・糖尿病患者では左室拡張機能の有意な低下を認めた。 内臓脂肪面積 100cm2以上の内臓肥満患者も、有意な左室拡張機能低下を認めた。一方、自律神経機能指標である SDNNおよびHFは左室拡張能指標と有意な正の相 関関係を示し、この関連はHbA1c、BMI、内臓脂肪面積、HOMA-IRに独立して有意に観察された。本研究により、内臓肥満、境界型糖尿病などの早期の代謝異常 で、心臓自律神経機能、左室拡張能のいずれも低下すること、これは糖尿病でさらに悪化することが認められた。代謝異常患者において、自律神経機能異常、特 に副交感神経機能低下は、他のリスク因子と独立して、心不全発症前から左室拡張機能に影響する可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
登録患者の経年のフォローのデータを随時解析している。
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今後の研究の推進方策 |
心拡張能に影響を及ぼす可能性を基礎的な検討(酸化ストレスや炎症による心筋細胞の変化など)を含めて、多角的に検討していく
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