研究課題/領域番号 |
20K18945
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
豊増 謙太 久留米大学, 医学部, 助教 (50837672)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ホモシステイン / ADMA / Homocysteine / 縦断研究 / 疫学 / 頚動脈硬化 |
研究開始時の研究の概要 |
ADMAはNO産生低下を通じて循環調節障害や組織障害をきたし、動脈硬化の危険因子と認識されている。一方、ホモシステインも動脈硬化の危険因子と認められており、心血管疾患のみならず、脳血管疾患の危険因子である。両者が高値であるものはより動脈硬化のリスクが増加すると予測されるが、一般住民を対象に両者を同時に測定し、頸動脈硬化との関連をみた報告はこれまで認められない。今回、1999年に田主丸地区で行った住民検診をベースラインとし、約20年後の縦断研究を行う事でベースライン時にADMAとホモシステインの両者がともに高値であるものにおける頸動脈硬化の危険度や高血圧の推移、生命予後の関連について検討する。
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研究成果の概要 |
ホモシステインとADMAは動脈硬化の危険因子と認識されている。1999年に行った住民検診においてADMAとホモシステインの両者を測定し得た517名を対象に約20年間の追跡調査を行い、ホモシステインとADMAの上昇と死亡との関連を調査した。ホモシステインとADMAを5群に分け、全死亡に対するハザード比を検討したところ、ホモシステインが最も高い群では最も低い群と比較し、年齢、性別等で補正後も有意にハザード比が高く、1.8倍のリスク上昇を認めた。ADMAに関しては有意性は認めなかった。また全死亡に対するADMAとホモシステインの相乗効果の影響が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果ではホモシステインの上昇は全死亡に対する有意なリスク上昇を認めたが、ADMAに関しては単独での有意な関連は得られなかった。しかし、死亡に対するホモシステインとADMAの相乗効果が示唆された。現在、臨床においてADMAとホモシステインの定期的な測定は行われていないのが現状であるが、ADMA、ホモシステインを測定し、それらに対する介入を行う事で将来的な死亡リスクを低下させる可能性がある。
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