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BCG接種制度見直しにおける小児結核リスクの推定とベネフィット・リスク評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K18950
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
研究機関公益財団法人結核予防会 結核研究所

研究代表者

濱口 由子  公益財団法人結核予防会 結核研究所, 臨床・疫学部, 研究員 (60729002)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワードBCG / 小児結核 / 感染症数理モデル / 数理モデル / 結核
研究開始時の研究の概要

免疫系の発達が不十分な新生児期、乳児期の結核感染・発病に対するBCG接種の予防効果については、未だ明らかになっていない。このようなBCG接種の感染・発病リスクへの影響をモデリングするためには、小児結核とBCG接種歴を紐付ける情報が必要であるが、多くの先進諸国ではそのような紐付けは困難であり、BCG接種と小児結核の関係を表す数理モデルの定量化は未だ実現していない。本研究の目的は、本邦における結核患者登録情報調査システムの疫学情報を活用することで、小児結核のリスク構造と感染・発症メカニズムをとらえた数理モデルの構築と定量化を実現することである。

研究実績の概要

【目的】数理モデルを用いて小児結核とBCG重大副反応の科学的な定量化を行い、 BCG接種による便益(予防効果)と不利益(BCG重大副反応)を評価し、BCG接種制度の見直しのための基礎資料を提供する。 【方法】本邦の結核の年間感染危険率(ARI)の動態と小児結核(5歳未満)の感染・発症メカニズムをとらえた数理モデルを構築し、本邦のBCG接種制度のベネ フィット・リスク評価を行う。 【進捗状況】結核の初感染年齢および感染時刻別の小児結核発病リスクを明らかにし、BCG接種・未接種別に分け、5歳未満の小児結核の感染・発病メカニズムを記述するモデルを構築し、既存の疫学データ(サーベイランス情報)を用いて実装が可能であることが示された。また、モデルの検証結果から、単位時間を「年」で時間遷移する定式では、感染・発病予防効果を同時推定することは困難であると判断し、当該モデルの仮定の見直を行い知見の少ない感染予防効果の推定を優先し た。全年齢の発病予防効果を先行文献の58%とし、0歳から4歳までのBCGの感染予防効果をそれぞれ最尤推定し、感度分析を行った。5歳未満の免疫系の発達はそれ以上の年齢層と比較して顕著であることから、BCGワクチンの接種時期を評価するためには、感染予防だけでなく発病予防についても明らかにする必要がある。それにはモデルの見直しを要することがわかった。小児結核の月齢別発症数の情報とともに、時間遷移の単位を「月」とする新たなモデルを月齢別小児結核罹患数の公開データを用いて定式化・定量化まで確認している。 【成果】第99回日本結核・非結核性抗酸菌症学会総会・学術講演会に演題登録し口頭発表予定。また論文投稿のため準備中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国際共同研究枠やその他の申請が採択されたためエフォート配分が大幅に変化。

今後の研究の推進方策

研究全体としては順調に進捗しているため、その他研究課題のエフォート管理を行いながら、成果をまとめ、論文投稿に集中する。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2025 2024 2023 2022 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (1件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] クイーンズランド大学(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] 国立衛生研究所(米国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] 保健省(タイ)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] パスツール研究所(カンボジア)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 特集 どう診る? 急増する非結核性抗酸菌症,見逃せない結核 Ⅱ.非結核性抗酸菌症 各論 非結核性抗酸菌症の疫学-求められる抗酸菌サーベイランス・システム2022

    • 著者名/発表者名
      濱口 由子、森本 耕三
    • 雑誌名

      呼吸器ジャーナル

      巻: 70 号: 2 ページ: 174-180

    • DOI

      10.11477/mf.1437200541

    • ISSN
      2432-3268, 2432-3276
    • 年月日
      2022-05-01
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 小児結核におけるBCGの発病・感染予防効果の推定2024

    • 著者名/発表者名
      濱口由子
    • 学会等名
      第99回日本結核・非結核性抗酸菌症学会総会・学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Non-MACを含めたNTMの分離動向とサーベイランスシステム2023

    • 著者名/発表者名
      濱口由子
    • 学会等名
      第98回日本結核・非結核性抗酸菌症学会総会・学術講演会シンポジウム7(生涯教育セミナー)「non-MACを含めたNTM症の新展開」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 感染症数理モデルによるBCGの小児結核発病・感染予防効果の推定2022

    • 著者名/発表者名
      濱口 由子
    • 学会等名
      第96回日本結核・非結核性抗酸菌症学会総会・学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 結核の数理モデル2022

    • 著者名/発表者名
      濱口 由子
    • 学会等名
      1)結核の数理モデル, 日本オペレーションズ・リサーチ学会九州支部・2022年度第3回講演会・研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 数理モデルによるIGRAを用いた都道府県別年間感染危険率の推定2021

    • 著者名/発表者名
      濱口由子
    • 学会等名
      第96回日本結核・非結核性抗酸菌症学会総会・学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 結核とデータサイエンス:結核感染症における疫学情報の二次活用2020

    • 著者名/発表者名
      濱口 由子
    • 学会等名
      第11回感染症数理モデリング研究会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 結核の感染症数理モデリング2020

    • 著者名/発表者名
      濱口 由子
    • 学会等名
      2020年度 CIGS経済・社会との分野横断的研究会(キヤノングローバル戦略研究所)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 肺MAC症診療 Up to Date(仮)(総論の1章分)2025

    • 著者名/発表者名
      濱口由子
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      南江堂
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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