研究課題/領域番号 |
20K18966
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
小野寺 直人 岩手医科大学, 医学部, 講師 (90788720)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 感染対策資材の提供 / 感染対策レクチャー / 手指衛生剤使用量調査 / 欠席率の調査 / 手指衛生キャンペーン / 手指衛生剤の使用量調査 / 感染対策意識調査 / 同意の取得 / 設備調査 / 学校閉鎖状況調査 / 液体石けん使用状況 / キャンペーン計画 / 感染症対策 / インフルエンザ / 小中学校 |
研究開始時の研究の概要 |
学校がインフルエンザ(Flu)流行の増幅因子である可能性は高く、医療施設のみならず地域社会への影響が大きいことから、学校でのFlu対策の強化が望まれる。しかし、小中学校では、臨時休業(学級閉鎖・学年閉鎖・休校)によるFlu拡大抑制やワクチン効果は報告されているものの、感染対策の基本である手指衛生やマスクの装着、Flu症状のある児童の管理など、感染対策の効果を明確に示した報告は見当たらない。本研究では、地域の小中学校を対象に、医療施設で行っているFlu対策であるアルコール手指消毒薬を積極的に取り入れ、さらにFluの流行状況に応じた教育や啓発、隔離予防策等を導入し、その成果についてを検証する。
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研究実績の概要 |
学校がインフルエンザ(Flu)流行の増幅因子である可能性は高く、医療施設のみならず地域社会への影響が大きいことから、学校でのFlu対策の強化が望まれる。本研究では、4年間の期間で学校におけるFlu対策の現状を把握するとともに、医療施設におけるFlu対策を小中学校で取り入れ、その成果を検証することとした。 本研究における2022年度の研究実績として、小学校(小学校A:児童数325名、小学校B:341名、小学校C:78名)および中学校(中学校A:生徒数185名、中学校B:169名、中学校C:104名)の計6校を対象に以下の研究・調査を行った。 各学校に必要とされた感染対策資材として、アルコール手指消毒薬5L×46本、ハンドソープ550mL×168本、マスク50入×60箱を提供した。また、感染対策資材の効果的な使用を促すために、継続的な感染対策の教育の希望があった小学校2校に対し、児童を対象にしたレクチャーを行い、加えて教員向けのレクチャーを小学校3学校と中学校2校で実施した。なお、今年度の取り組みは、2021年度に補完する教育とした。さらに、感染対策資材の提供と感染対策指導が各学校におけるインフルエンザなどの感染症による欠席率への影響を検証するために、各学校における手指衛生薬の使用量調査および各学校における欠席率の調査を行った。Fluによる欠席者は小学校A~Cでそれぞれ117名、130名、418名で、中学校A~Cでは38名、25名、89名であり、2021年度では全校で1名から大きく増加した。現在までの研究結果では、学校側の感染対策に対する意識は大きく変わったが、欠席率については、新型コロナウイルス感染症や2021年シーズンのインフルエンザ流行に影響を受けていることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた1)感染対策資材の提供、2)追加的な各学校対象に児童生徒および教員に対する感染対策レクチャーの実施、3)各学校における手指衛生薬の使用量調査、4)各学校における欠席率の調査を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、2020年度から2022年度までの3年間の研究をまとめ、感染対策の資材の提供と児童・生徒および教員への感染対策のレクチャーが、学校の欠席率への影響を検証する。また、各学校ごとの手指衛生薬の使用量と欠席率への影響についても比較検討する。今年度上半期で検証を終了し、下半期では、学校を限定した形で同様の追加研究を予定している。
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