研究課題/領域番号 |
20K18969
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 東京女子医科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
櫻谷 あすか 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任講師 (70845461)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ジョブ・クラフティング / ワーク・エンゲイジメント / 労働者 / メンタルヘルス / 心理的ストレス反応 / 労働生産性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、労働者の特性に合わせたジョブ・クラフティング (job crafting; 以下JC) 促進プログラムを開発し、JC促進による労働者の心の健康および生産性増進への効果を科学的に検討する。JCとは、労働者が自らのやりがいを高めるために自主的な働き方 (作業JC・人間関係JC・認知JC) をすることであり、労働者心の健康増進の効果が期待される。本研究では、3種類のJC促進プログラム (作業JC・人間関係JC・認知JC) の開発および効果検討を実施し、次に、そのデータを用いて労働者の特性(性別や年齢、仕事の負担など)に合わせたJCを提案・促進するアルゴリズムの開発および効果検討を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、労働者の特性に合わせたジョブ・クラフティング (job crafting; 以下JC) 促進プログラムを開発し、JC促進による労働者の心の健康および生産性増進への効果を科学的に検討することを目的としている。令和5年度は、令和4年度に引き続き、プログラム開発をした。 1)ジョブ・クラフティングに関する文献レビュー(完了):令和4年度に引き続き,ジョブ・クラフティング介入プログラムに関する知見を得るために,「job crafting」をキーワードとした文献レビューを行った。 2) 介入プログラムの開発(実施中): e-learning版ジョブ・クラフティング促進プログラム(以下、JCプログラム)のプロトタイプの開発を継続した。産業保健の専門家から意見を収集し、プログラム内容の修正を行った。 3) 予備的効果検証の実施(実施中):17名の労働者を対象にJCプログラムのプロトタイプを提供し、理解度・満足度を聴取した。参加者から得られた意見をもとに、プログラムの修正を実施している。1回あたり3-5分程度のプログラムを4週間継続して使用する構成となる予定である。 4) 介入プログラムの管理システムとWeb 調査システムの準備、およびスタッフのトレーニング(完了):具体的には、以下を実施した。①JCプログラムの管理運用に関する委託業者の決定、②JCプログラム実施に関する研究協力スタッフに対するトレーニングの実施、③東京大学内の入退室管理されているサーバー室に、専用ストレージサーバーを設置することによって、調査結果をセキュアに保管する環境の構築 5)無作為化比較試験の実施の準備(実施中):無作為化比較試験の研究デザインおよびプロトコルを検討している。現在、研究参加者をリクルートしている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
e-learning版ジョブ・クラフティング促進プログラムの開発および研究協力企業のリクルートに当初の予定よりも時間がかかっているため。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度【無作為割付比較試験(RCT) 開始および追跡調査の実施、データ解析、結果の公表】 1) 介入プログラムの開発: 現在、改修作業を進めているe-learning版ジョブ・クラフティング促進プログラムを完成させる。 2)RCTの準備:RCT実施のために、研究プロトコルを策定し、倫理審査申請および、臨床試験登録を行う。 3)RCTの実施:(1)研究参加者の募集および初回(ベースライン)調査の実施、(2)介入群へのe-learning版ジョブ・クラフティング促進プログラムの提供、(3)追跡調査:初回調査から1ヶ月後、および3か月後に実施する。 4)解析:自記式質問紙によって聴取されるワーク・エンゲイジメント、心理的ストレス反応、およびジョブ・クラフティング等を結果指標とし、群 (介入・対照) × 時期 (介入前・1ヶ月後・3ヶ月後)の交互作用を混合効果モデルにより解析する。 5)成果の公表:国内外での学会発表、原著論文として主要な国際雑誌への投稿により公表する。
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