研究課題/領域番号 |
20K18971
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
佐藤 敦 福岡大学, 医学部, 講師 (60816263)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Troponin T / Calcification / Agatston Score / Cohort / トロポニンT / 冠動脈石灰化 / コホート研究 / 動脈硬化 / バイオマーカー / 疫学 / 観察研究 |
研究開始時の研究の概要 |
福岡県の地域一般住民を対象として潜在性動脈硬化の詳細な調査をおこなうコホート研究を実施している。本科研費をもちいて心筋障害マーカーである Troponin T を検査項目に加え、潜在性動脈硬化指標(CTにより正確に評価した冠動脈および大動脈の石灰化)と心筋 Troponin Tとの関連を横断的に検討する。また、追跡調査を実施し、潜在性動脈硬化の進展度とベースライン時の Troponin Tとの関連を縦断的に検討することにより、動脈硬化の進展を反映するバイオマーカーとしての Troponin の意義を明らかにする。
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研究実績の概要 |
福岡県動脈硬化疫学研究(FESTA)は日本人一般住民(40~74歳)について、2018年度よりベースライン調査を開始している。2023年度は長崎県壱岐市にフィールドを拡大し、2023年度終了時点の研究参加者は福岡市で126名、壱岐市で47名、計173名であった。同研究では福岡市および壱岐市の特定健診受診者の中から参加者を募集し、健診時の残余血清検体を本人の同意を得たうえで取得し、心筋 Troponin T などを測定した。加えて、マルチスライスCTによる冠動脈・大動脈の造影と石灰化の評価をトレーニングされた研究者が冠動脈石灰化指数(Agatston score)をもちいて評価した。本年度はデータベースを作成し、統計解析を実施した。単変量解析において、Troponin Tの大きい群ほどAgatston Scoreが高値であった(p = 0.001)。多変量調整したAgatston scoreの推定値(95%信頼区間)はTroponin Tの小さい群から順に、83.9(41.2-126.7)、97.9(53.6-142.1)、121.4(73.7-169.0)、(p = 0.549)であり有意差をみとめなかった。以上の結果を、2024年1月日本疫学会学術総会(滋賀県大津市)にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度末時点で、対象者の募集は継続中であるものの、データベースを作成し統計解析、学会発表まで実施できたことから、上記のように判断した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き取得データをデータベース化し、解析対象者数を増やし、解析の検出力を上げていきたい。冠動脈石灰化に加え、大動脈石灰化についても心筋 Troponin T との関連を解析したい。
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