研究課題/領域番号 |
20K18978
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
山岸 由和 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (50834470)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メソミル / ヘモグロビン / アミノ酸付加体 / カーバメート系殺虫剤 / 酸化反応 / 死後分解 / バイオマーカー / W-adduct / メソミル中毒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではメソミルの血液中死後分解因子を特定し、本分解因子を用いてメソミルの分解速度を明らかにすることで、死後血液におけるメソミル濃度評価法を確立する。さらに、死後変化の影響を受けにくいメソミル由来代謝物マーカーを探索し、メソミル本体及び代謝物の両面からメソミル中毒を確実に診断できる新たな分析システムの構築を行う。
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研究成果の概要 |
血中薬物濃度の死後変化というクリニカルクェスチョンを着想し、その解決に向けて研究を実施している。既知のメカニズムだけでは多くの薬物に対する死後の血中濃度変化を完全に説明することは難しい。本研究では、死後に血中濃度が著しく変化する代表的な薬物であるメソミル等のカーバメート薬物に対して、生前の血液成分が影響を与えるのではないかということを仮説し、LC-QTOF-MS(液体クロマトグラフ-四重極飛行時間型-質量分析装置)を用いた質量分析法に基づく緻密な解析を重ねてヘモグロビンが関与した血中死後薬物濃度変化の新規メカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法中毒学は、人々の権利を守るために必要な薬学・医学・法学の要素が含まれる、言わば毒性学の応用研究分野の一つであり、薬毒物に関連した死因を究明するために、ご遺体から採取された血液等の検体の薬毒物分析を主要な手法としている。この日々の実務の中から、血中薬物濃度の死後変化というクリニカルクェスチョンを着想し、その解決に向けて研究を実施している。本研究成果であるヘモグロビンが関与した血中死後薬物濃度変化を明らかにしたことにより、血中薬物濃度を正確に把握することが可能になり、薬毒物に関連した死因を究明することに役立つと考えられる。
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