研究課題/領域番号 |
20K19011
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 常葉大学 |
研究代表者 |
千葉 のり子 常葉大学, 健康科学部, 准教授 (70737353)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 急性期病棟 / 認知症非合併患者 / 認知症合併患者 / 看護師 / 対応 / 苦悩 / 対応と苦悩 |
研究開始時の研究の概要 |
急性期病棟において、認知症を合併していない患者と疾病の急性増悪期にある認知症を合併している患者を同時に看護する看護師は両者への看護を満足に行えないことにより苦悩を感じていると言われている。 本研究では、先行研究により明らかとなった看護師の苦悩についての概念の関連を量的研究により検証し、影響する関連要因を抽出する。また、看護師が苦悩を乗り越えるために、どのようなサポートを求めているかを明らかにすることを目的とする。本研究により、臨床現場における看護のあり様を示すことができ、セルフマネジメント向上にむけた対応策を考察する基礎資料を提供できると考える。
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研究実績の概要 |
本研究は、急性期病棟の夜間帯における認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩についての量的検証および関連要因を抽出し、看護師が必要とするサポートについて明らかにすることを目的としている。 令和4年度は、認知症非合併患者と認知症合併患者を同時に看護する看護師の対応と苦悩の量的検証および関連要因について、第42回日本看護科学学会学術集会で発表した。SPSSを用いて検定を実施した結果、認知症非合併患者と認知症合併患者の両者が安定している状況下で「認知症非合併患者の経過観察を続ける」「援助の成果を実感できた」の2項目と認知症合併患者の症状が悪化する状況下で「心身共にとても負担に感じる」の項目で、経験年数の違いに有意差がみられた。また、認知症非合併患者と認知症合併患者の両者の状態が悪化していく状況下では、経験年数の違いに有意差はみられなかった。病棟の主たる診療科については、呼吸器内科病棟と整形外科病棟で「重症患者を最優先で援助する」「認知症高齢者のコールに応えることができなくなる」「疼痛の薬剤調整を待たせてしまうのでせつない」などの5項目において有意差がみられた。今後は、更に分析を進める予定である。また、関連要因からは看護師が苦悩を乗り越えるために職場内外のサポートを求めていることが示唆されており、セルフマネジメント向上にむけたサポートについてインタビューにより明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナによる影響で、看護師へのインタビュー調査が遅れているためである。
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今後の研究の推進方策 |
看護師が苦悩を乗り越えるためのサポートについての調査は、研究協力を依頼したところである。今後インタビュー調査を実施し、臨床現場の看護師の視点で苦悩を解決していくためのサポート内容を明らかにする。
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