研究課題/領域番号 |
20K19013
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
|
研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
川村 晃右 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (20708961)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | Broad Autism Phenotype / 看護系大学生 / コミュニケーション・スキル / 社会的スキル / Social Skills Training / 看護実践力 / コミュニケーションスキル / 看護実践能力 / 看護学生 / 教育モデル / シミュレーション教育 |
研究開始時の研究の概要 |
看護系大学において、発達障害のある学生は増加している。発達障害者と健常者の境界に位置する広範な自閉症発現型(Broad Autism Phenotype:BAP)傾向の学生も含めると、さらに多いと推察される。 そのため、このような学生に対する看護実践能力の修得に向けた支援は急務であるが、国内外において報告はほとんどみられない。 そこで、本研究では、学生のBAP傾向の看護実践能力への影響を明らかにし、その結果をふまえ、シミュレーション教育を中心としたBAP傾向の学生にも対応した看護実践能力育成のための教育モデルの開発を行う。
|
研究実績の概要 |
これまでの研究実績より、BAP傾向が高く、打ち解けなさの高い学生は、コミュニケーション・スキルが低いため、看護実践能力のなかでも対人関係能力の修得が困難であることが明らかになった。対人関係能力は社会的スキルとして捉えられており、Social Skills Training (SST)によって訓練することができる可能性がある。そのため、当該年度はBAP傾向が高く、打ち解けなさの高い学生の特徴を考慮したSSTプログラムを計画し、パイロットスタディとして実施した。その結果、BAPの傾向が低い群において、プログラム後にKiSS-18の下位尺度である「攻撃に代わるスキル」、ENDCOREsの下位尺度である「他者受容」がプログラム前より有意に上昇した。また、BAPの傾向が高い群において、プログラム後にKiSS-18の全項目、「攻撃に代わるスキル」、ENDCOREsの下位尺度である「表現力」「自己主張」が有意に上昇した。これらのことから、SSTプログラムはBAPの傾向が低い者でも社会的スキルとコミュニケーション・スキルを向上させ、高い者ではより顕著に向上させる可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
パイロットスタディとしてSSTプログラムの効果を検証した。現在、この結果を看護系学会誌に投稿中であり、おおむね順調に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、BAPの傾向が低い場合でも高い場合でも、コミュニケーション・スキルや社会的スキルの向上につながるようにプログラムの精緻化を図りながら、BAPの傾向により学修困難となっている看護学生が参加しやすいように検討する。
|