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高齢者の尊厳を重視したコミュニケーション力向上を目指す看護学生向け電子教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K19028
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58050:基礎看護学関連
研究機関富山県立大学

研究代表者

細田 恵莉奈  富山県立大学, 看護学部, 助教 (80846139)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード尊厳 / 高齢者 / コミュニケーション / 認知症 / 教材開発 / コミュニケーション力 / 電子教材 / 看護学生
研究開始時の研究の概要

感覚器官の機能低下や認知機能の低下をきたしている高齢者が増えている中で、コミュニケーション力が低下している高齢者の尊厳が守られ、安心して療養生活が送れるような看護を提供することが重要となる。一方、看護学生はSNSの普及などによるコミュニケーション力の低下も指摘されている。高齢者と看護学生双方のコミュニケーション力が低下していることは、看護展開にも影響を与える。
本研究は、高齢者の尊厳を重視したコミュニケーション力を向上させることを目指し、看護学生を対象とした自己学習用の電子教材の開発と評価を行う。教材は、コミュニケーションに重要な“見る・話す・触れる”ことに着眼し、視線分析やVRを活用していく。

研究実績の概要

本研究の目的は、感覚・認知機能の低下のある高齢者の尊厳を重視したコミュニケーション力を向上させるために、看護学生を対象とした自己学習用のWeb教材の開発と評価を行うことである。
今年度は、昨年度実施したA県内の総合病院9施設の若手看護師を対象とした、コミュニケーションが図りにくい患者の体位変換技術における、「見る・話す・触れる」ケア技術とポジショニング技術の実践に関する認識の程度について無記名自記式質問紙調査の分析を行った。
分析結果より、若手看護師は「目を見る」必要性や「穏やかな優しい口調」で話すことは意識できているが、「患者の尊厳に配慮したポジティブな内容」で話すことは意識されていないこと、患者に触れる時間や範囲を広げるなどの看護技術が不足していることが明らかとなった。今回の調査結果は、第5回日本ユマニチュード学会で口頭およびポスター発表を行った。
若手看護師の体位変換技術に関する調査結果をふまえて、看護師の体位変換技術に関する現任教育では、尊厳を重視した内容がどの程度含まれているのか、教育課題を整理することは本研究の基礎的資料となると考え、日本での体位変換技術の看護師現任教育に関する文献レビューを行い、教育内容・方法と教育課題を抽出した。
分析結果より、教育内容・方法は実体験や勉強会による褥瘡予防のための体位調整の方法に主眼が置かれており、患者の尊厳に配慮した声かけや患者への触れ方などの具体的なケア方法に関する内容は抽出されなかった。教育課題として、個別性のある援助の重要性の認識は高まっているがそのための具体的なケア技術に関する教育はされておらず、具体的なケア技術の教育が必要である。今回の調査結果は、The 27th East Asian Forum of Nursing Scholars Conferenceにてポスター発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究計画では、教材分析や面接調査の結果をふまえて、看護学生のコミュニケーション力向上を目指した学習プログラムの設計および電子教材を作成し、パイロットスタディと教材の改良を行い、開発した電子教材を用いた本調査を看護学生に実施する予定であった。
しかし、看護基礎教育に必要な教育要素を抽出するための若手看護師を対象とした質問紙調査の分析と体位変換技術に関する看護師現任教育の文献レビューに時間を要し、面接調査と学習プログラムの設計および電子教材の作成を実施することができなかった。

今後の研究の推進方策

①看護系大学に勤務する教員を対象とした、看護学生の感覚機能や認知機能の低下した高齢者とのコミュニケーションの実態(戸惑いや難しさを感じたり、コミュニケーションがスムーズに図れていないと実感した事例や、その場面での指導内容)について、面接調査を実施し、カテゴリー化を行い分析する。
②令和2~3年度に実施した教材分析の結果、令和4~5年度に実施した若手看護師を対象とした質問紙調査の結果、令和5年度に実施した体位変換技術に関する看護師現任教育の文献レビューの結果を基に、看護学生向けの感覚機能や認知機能の低下した高齢者とのコミュニケーション力向上を目指した学習プログラムを設計し、電子教材の試作、パイロットスタディ、本調査へと進めていく。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] 若手看護師の体位変換技術の実践に関する認識の実態-ユマニチュードとポジショニングのケア技術-2024

    • 著者名/発表者名
      細田 恵莉奈、山本 麻理奈、岩崎 涼子、岡本 恵里
    • 学会等名
      第5回日本ユマニチュード学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Literature Review of in-Service Nurse Education on Position-Changing Skills-Educational Issues for Dignity-Based Care-2024

    • 著者名/発表者名
      Erina Hosoda,Marina Yamamoto,Eri Okamoto
    • 学会等名
      The 27th East Asian Forum of Nursing Scholars Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] A Survey of Position-Changing Skills in Young Nurses:Care Techniques with Humanitude(trademark Registration)2023

    • 著者名/発表者名
      Erina Hosoda,Eri Okamoto,Marina Yamamoto,Ryoko Iwasaki
    • 学会等名
      26th East Asian Forum of Nursing Scholars 2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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