研究課題/領域番号 |
20K19035
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 東京情報大学 (2021-2023) 日本赤十字秋田看護大学 (2020) |
研究代表者 |
児玉 悠希 東京情報大学, 看護学部, 准教授 (50769578)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 看護管理 / 人員配置 / 業務量 / 情報通信技術 / 無線通信 / 看護情報 / ビーコン / Zigbee / RFID / ベッドサイド滞在時間 / 看護業務量 / 近接センサ / RF-ID / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
看護師の適切な人員配置を検討するためには、看護業務量を定量化する必要があり、様々な看護の定量化指標の開発が行われてきた。しかし、これまでに開発された指標では看護業務量の正確な把握や予測が困難であった。その原因は、直接的に看護を「時間」の尺度で測定することが困難であったためである。そこで本研究では、①「患者と看護師の接触時間」を持続的に自動計測するための機器を開発し、②接触時間とDPCデータ等との関連を解析することで、新たな看護の定量化指標を開発することを目的とした。期待される研究成果は、実用的な新たな看護の定量化指標の開発であり、看護に投入する人的資源の効率的活用につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、医療機関において看護師のベッドサイド滞在時間を計測する機器・システムの開発を行うことである。全体の研究計画として、2020年度にはベッドサイド滞在時間を計測するための機器・ソフトウェア等のシステム開発を行い、電波通信方式による近接センサと電子タグを併用した仕組みの測定機器を開発した(成果物:ベッドサイド滞在時間計測システム)。2021年度には開発システムの性能評価を実施し、4人部屋等の多床病室での看護師のベッドサイド滞在時間の測定において精度の高い測定が可能であることを示した。これらの成果に続き、2022年度にはこれまでの成果の公表を主な活動とし、日本医療情報学会の学術雑誌である「医療情報学(第42巻第2号)」に「Development of a Measurement System to Evaluate Bedside Stay Time」の主題で掲載された。最終年度である2023年度には、開発システムについての将来的な活用可能性について検討を行った。これまでの関連研究の成果とともに看護を時間軸によって可視化することの重要性を博士論文(看護師の人員配置適正化に向けた新たな時間軸の導入-無線通信技術を活用した看護の定量化-)として公表した。 本研究による主要な成果は、看護を時間によって可視化するための方法論を示した点にある。日本看護協会においては看護職の働き方改革の推進しており、自由度の高い働き方の体制を整えることに注力している。こうした社会の取り組みにおいて、日常的な看護を時間によって可視化する体制を整えることは重要であり、社会的意義のある研究成果といえる。また、こうした時間による看護データはリアルワールドデータとしての活用も期待されており、これからの看護に関わるリアルワールドエビデンスの構築に寄与することも期待される。
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