研究課題/領域番号 |
20K19043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
川原 恵 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (90835472)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 後頸部 / 温罨法 / 入眠 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
入院患者にとって睡眠は、脳や身体の回復や疾病、創傷の治癒においても重要な役割を果たすことから、入院患者の睡眠の確保は大切である。しかし、入院患者は、病院という慣れない環境など入院によるストレス要因によって睡眠が妨げられやすい。 本研究の目的は概日リズムの影響が少ない時間帯に乾熱法による後頸部温罨法の入眠効果を検証するため、心拍間隔の延長・末梢皮膚温度の上昇に加え、脳波測定などを用いてその効果を明らかにする。 後頸部温罨法の入眠効果が確認されることで、不眠症状が緩和でき、メラトニン作動薬や睡眠導入剤の代替となることが考えられる。
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研究成果の概要 |
後頸部温罨法が入眠を誘導させるかどうかを検証した。被験者1名に対し後頸部温罨法を実施する日(温罨法日)と実施しない日(非罨法日)の計2回の実験を行った。測定項目は自律神経活動、手掌表面皮膚温、脳波、主観的眠気を測定した。結果、脳波において、温罨法日のθ帯域のパワー値の方が非罨法日のθ帯域のパワー値より増加し、温罨法日のα帯域のパワー値は非罨法日のα帯域のパワー値より減弱していた。入眠の段階をとらえることができる脳波の反応があったことは、後頸部温罨法が入眠誘導をもたらす看護技術である可能性があると考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
既存研究は、手掌表面皮膚温の上昇と主観的睡眠感が高まるといった結果であり、脳波のような明確に入眠をとらえられる指標を用いていないため、入眠を誘導したかは明らかになっていない。本研究結果を得たことにより、入眠援助技術として臨床で用いることが期待できる。また、後頸部温罨法は、簡易に実施できることから、臨床で汎用しやすい入眠援助技術として用いることができると考えられる。さらに、特別な道具を用いないことで、在宅などにおいて入眠の誘導ができるセルフケアの方法としての活用を期待することができる。しかし、今回は、感染症拡大により、対象者数や性別が十分とは言えないため、引き続き研究を継続したい。
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