研究課題/領域番号 |
20K19048
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 (2021-2023) 千葉大学 (2020) |
研究代表者 |
大原 裕子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (10782146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高齢糖尿病患者 / ACP / エンドオブライフ / 意思決定支援 / アドバンスケアプランニング / エンドオブライフケア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、高齢糖尿病患者が「今をより良く生きること」を支援するためのアドバンス・ケア・プランニング(以下、ACPとする)の実践を目指し、ACPに関する対話を促進するツールを開発することである。本研究は、以下の4段階のプロセスを踏む。 1) 高齢糖尿病患者を対象とした、ACPについての実態調査 2) 慢性疾患患者へのACPの実践と対話に関する文献検討 3) 高齢糖尿病患者のACP対話を促進するツールに必要なコンテンツの明確化を目的とした、1)と2)を統合する質的記述的研究 4) 高齢糖尿病患者のACP対話を促進するツールの作成と検証
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研究実績の概要 |
本研究課題は、「高齢糖尿病患者が今をより良く生きることを支えるACP対話の促進支援ツールの開発」である。今年度は、「ACP対話を促進するための看護援助内容」と「ACP対話のための項目」それぞれが含むコンテンツ同士を照合しながら作成したツールの内容ならびに設計の原案について、高齢糖尿病患者へのエンドオブライフケアの実践経験のある糖尿病看護実践家による専門家会議によって妥当性を検討し、本ツールを完成させることを目標とした。専門家会議の構成員は、熟練度が高い専門家を選択し、構成員を変えて2回実施した。原案では、ツールは15項目あり、各項目は看護師側ツール(患者とのACP対話を促進するための援助方針・援助内容に加えて一部具体的なフレーズ例を含むことで実践しやすいものとした)と、患者側ツール(患者に示すACP項目)とが対応するように設計した。専門家会議では、ツールの内容ならびに設計の全体像を示した原案とともに、項目ごとに、重要性・明瞭性・適切性・実用性の観点から妥当性を検討してもらい、実臨床での使用を念頭においた意見を収集することができた。特に、妥当性においては4つの観点を平均して5ポイント中4.55ポイントの評価が得られた。しかし、表現については理解しやすく誤解のない文言の選択や項目の順番性等について意見があった。また、患者に示すACP項目はデリケートな内容だけに示し方に工夫が必要など一部実用にあたり課題が提示された。今年度は、これらの検討結果と意見に基づき、実用可能性の高いツールを完成させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「高齢糖尿病患者が今をより良く生きることを支えるACP対話の促進支援ツール」の内容ならびに設計の原案について、専門家会議を開催し妥当性の検討と意見収集はできたが、集約した意見や修正点をツールの内容と設計に反映させる作業に時間がかかっており完成に至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
専門家会議で得られた意見や修正点をツール原案内容ならびに設計に反映させ、「高齢糖尿病患者が今をより良く生きることを支えるACP対話の促進支援ツール」として完成させる。
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