研究課題/領域番号 |
20K19055
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
坂本 明子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (50634515)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 心不全看護 / 終末期ケア / 苦痛緩和 / 評価 / 心不全終末期 / エンドオブライフケア / 看護実践内容 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は終末期に近づいても死の直前まで予後予測がつきにくい。心不全終末期患者の多くは、いつも首を絞められているような呼吸困難・身の置き所のない倦怠感・疼痛に加えて、精神心理的苦痛や社会的苦痛を抱えており、終末期症状出現頻度は、がんと同等に高い。しかし、苦痛緩和の方法については確立されておらず、個々で対応する現状が散見される。本研究は、熟練看護師の優れたエンドオブライフケア実践から、心不全終末期患者のニーズの捉え方、看護ケア実践の具体内容、ケア実践の評価視点について一連を明らかにし、患者が少しでも安楽に人生の最期を過ごせるようような苦痛緩和のケア援助指針の一助とする
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、熟練看護師の心不全終末期患者への苦痛緩和の実践と実践後の評価ついて以下3点を明らかにすることである。ⅰ)熟練看護師が心不全終末期患者の苦痛緩和のニーズをどのように捉えているか。 ⅱ)呼吸困難・倦怠感・疼痛、精神的苦痛等にどのような苦痛緩和ケア実践をしたか。 ⅲ)実践のアウトカム評価として、患者のどのような言動・反応に着目し効果判断したか。 2022年度は,2021年度から引き続き1)心不全患者からみた苦痛および求める緩和ケアに関する文献検討の続きと,2)インタビュー調査の依頼と実施,3)対象者リクルート方法の追加に伴う本学倫理委員会の再受審を行った。1)2)3)の実績詳細は次の通りである。 1)の文献レビュー結果より,心不全患者からみた苦痛とは【とてつもない掻痒感や症状が出現してどうにかしてほしい】【苦しさだけは感じないように薬を使ってほしい】【この先どのように悪くなるのか知りたい】など,苦痛への恐怖と自分に残された時間を知ることへ関心が向き,【もう長くないのであれば、普通の味付けのご飯をたべること】といった症状悪化予防行動が組み込まれた生活から解放される望みを示していることがわかった。 2)では,熟練看護師への調査依頼と看護師の所属施設への依頼を行い,インタビューの許可を得た。最終年度にインタビューを実施する。熟練看護師への依頼過程で検討が必要となったこととして,「心不全の苦痛緩和実践」について熟練している看護師が少ないことから対象者の依頼に難渋し,予定していた対象者数に至らなかったことである。 3)対象者の依頼方法として,インタビュー対象の看護師に自施設他施設問わず,良い実践を行う看護師を紹介していただく「スノーボールサンプリング」を追加した。本学倫理委員会を再受審し,今後依頼数を増やして調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
「心不全の苦痛緩和実践」について熟練している看護師が少ないことから対象者の依頼に難渋し,予定していた対象者数に至らなかったことである。よって,研究期間を1年延長し,対象者の依頼方法として,「スノーボールサンプリング」を追加した。本学倫理委員会を再受審し,今後依頼数を増やして調査を行い,今年度で終了できるよう遂行する。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間を1年延長し,対象者の依頼方法として,「スノーボールサンプリング」を追加した。本学倫理委員会を再受審し,今後依頼数を増やして調査を行い,今年度で終了できるよう遂行する。
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