研究課題/領域番号 |
20K19065
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 (2021-2023) 日本医療大学 (2020) |
研究代表者 |
齋藤 道子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (00826381)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 個室隔離 / パンデミック / 心理的ケア / 教育プログラム / ニーズ / 多剤耐性菌 / Covid-19 / COVID-19 / 不安 / うつ / 感染症 / インストラクショナルデザイン |
研究開始時の研究の概要 |
感染症患者を個室に隔離することは,人との接触や出入りの自由を制限し,限られた空間で生活することを強いる.また,患者と接する医療従事者はマスクやガウン,手袋といった個人防護具を着用する.このような非日常的な環境は,患者に心理的にネガティブな感情をもたらす. 本研究は,個室隔離されている感染症患者への心理的ケアに着眼し,看護師を対象とした教育プログラムを開発・実施し,その効果を検証する.
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研究実績の概要 |
本研究は、個室隔離されている感染症患者への心理的ケアに着眼し、看護師を対象とした教育プログラムを開発することを目的としている。 本研究の遂行過程で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行した。そのため、教育プログラムの原案作成において、日常的に行われる感染対策に加え、パンデミックを想定した内容を加えるため、新型コロナウイルス感染症に罹患し個室隔離下にある患者の心理的ニーズを、看護師がどのように捉えたのかについて、半構造化インタビューにより明らかにする研究に取り組んだ。COVID-19が感染症法で指定感染症およびインフルエンザ等感染症に分類されていた時期において、COVID-19患者等受入れ医療機関で、当該感染症に罹患した患者が入院する専用病床において、患者の看護にあたった経験のある臨床経験5年以上の看護師21人に半構造的インタビューを1回実施した。これより、COVID-19に罹患し隔離下にある患者は、一定期間、隔離エリアの外に出られないという制限があり、かつ家族等の大切な人に会えない状況下におかれていることから、外部との連絡を可能にするデバイスの活用や患者の状況に応じた面会環境を整える必要性、患者の背景や心情を考慮した傾聴する姿勢、複数の個人防護具を身につけ患者と接する上での配慮が必要であるという示唆を得た。また、感染拡大リスクから提供が困難であったケアやリハビリテーションについて、多職種の介入を可能にするための体制整備や感染防止に必要な個人防護具を適切に着脱するための日常的な訓練の必要性に関する示唆を得た。これらの知見を教育プログラムに盛り込み、内容充実を図っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度における新型コロナウイルス感染症の第8波に、研究対象者のリクルートを行う時期が重なってしまい、臨床現場との調整が困難となった。2023年5月以降、COVID-19が5類感染症に移行後は、施設との調整が可能となり、研究遂行に至った。
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今後の研究の推進方策 |
看護師が認識する新型コロナウイルス感染症に罹患し個室隔離下にある患者の心理的ニーズを明らかにするための研究成果をまとめ、既存の教育プログラムの原案に盛り込む。新型コロナウイルス感染症の流行により、臨床現場の看護師のリクルートに時間を要した分、完成した教育プログラムを実施・評価するために、さらなる時間確保のために努力・工夫を試みる。
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