研究課題/領域番号 |
20K19095
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
加藤 隆子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (00794736)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | トラウマケア / 精神科 / ICT / 教育・支援プログラム / 教育プログラム / 感情活用 / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の精神科領域の課題となっているトラウマケアについて、援助者の実践能力を向上するために、ICTを用いた教育プログラムを開発する。そのために、研究Ⅰでは、トラウマ体験者を支援する援助者の体験や教育ニーズを面接調査により明らかにする。研究Ⅱではトラウマ体験者の支援ニーズを面接調査により明らかにする。研究Ⅲでは、研究Ⅰ、Ⅱの結果をもとに教育プログラムを開発、専門家の意見をもらいプログラムを洗練させる。そして、研究Ⅳでは、教育プログラムによる介入研究を行い、質問紙や面接調査により教育プログラムの効果を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、トラウマケアを向上するためのICTを活用した教育・支援プログラムの開発を目的としている。研究のプロセスは、以下の3段階である。①トラウマ体験者と関わる支援者は、どのような体験をしているのか、支援にまつわる感情や思考、行動、援助への姿勢とそれらに影響している要因、教育・支援ニーズや課題を明らかにすること、②トラウマ体験者はどのような体験をしているのか、支援ニーズを明らかにすること、③トラウマケアに関わる支援者への教育・支援プログラムを開発、実施することである。2022年度は、地域で生活するトラウマ体験者と関わる支援者の体験に関するデータ分析を行い、論文の執筆を行った。また、サポートグループで活動する支援者の支援体験のデータ分析を行い、支援にまつわる体験と教育・支援ニーズについて明らかにした。その結果、支援者は、当事者が自身の状況や気持ちを見つめなおす場の提供や安全基地の一つになることを心掛けていた。その一方で支援者は、自分のペースで関わろうとする至らなさを感じていた。保健医療職者ではないが対象者の体験を傾聴し専心するする姿があった。支援者は自己開示の困難さ、当事者と関わるときの不安・緊張・無力感・悲しさなど多くの感情を体験しており精神的重圧を感じていた。そして、支援者としてサポートされる場の必要性や支援者として成長する場の必要性を感じていた。また、トラウマ体験の当事者のインタビュー結果を分析し、学会発表を行い、論文執筆の準備とここれまでの研究結果をもとに教育・支援プログラムの内容の整理を行い、研究遂行の準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症の拡大に伴い、学内業務が増加したため研究活動の時間確保が困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
教育・支援プログラムの内容の整理はできたため、倫理審査委員会の審査が承認された後、研究協力の依頼を進めていく。
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