研究課題/領域番号 |
20K19105
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
米川 弘樹 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助教 (60825412)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 前立腺がん / 前立腺全摘出術 / 腹圧性尿失禁 / 骨盤底筋体操 / 術前 / 前立腺全摘出 / 骨盤底筋肉体操 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、前立腺全摘出術を受けた患者の手術直後の尿失禁量の軽減および予防を目指した、術前の骨盤底筋体操の方法を確立することを目的とする。以下を段階的に明らかにする。 1.前立腺全摘出術に対する骨盤底筋体操の指導および尿失禁量の実態調査 複数施設に対し、現在どのように骨盤底筋体操が指導され、患者が取り組んでいるのか。膀胱留置カテーテル抜去後の尿失禁量を調査し、統計を算出する。 2.術前骨盤底筋体操の実施方法及び、実施期間の検証および確立 術前からの骨盤底筋体操を実施し、実施期間及び実施方法を調査。手術直後の尿失禁に対して最も効果の高いと見込まれる術前の骨盤底筋体操の実施方法を、統計学的に算出する。
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研究実績の概要 |
前立腺全摘出術直後の尿失禁量を軽減するための術前の骨盤底筋体操の確立を目指し、当該年度においては、術前から骨盤底筋体操を実施した患者を対象に縦断的な調査研究を実施した。本調査では、術前からどの程度骨盤底筋体操を実施したか、術前、手術1週間後、術後1か月時点の3時点での骨盤底筋の最大収縮力・収縮持続時間を調査する。加えて、手術1週後、術後1か月時点での尿失禁量を調査を行っている。調査は2023年8月頃を目途に終え、その後統計学的に分析を行う予定である。 先行研究において、前立腺全摘術を受ける患者が術前から骨盤底筋体操を行うことは、術後の尿失禁量を軽減し、早期に尿禁制を獲得するために重要であると報告がされる。しかし、術後の尿失禁量を軽減し、早期尿禁制の獲得を目指すためには、いつから、どのような方法で骨盤底筋体操を実施すべきかは明らかとなっていない。 そこで研究者は、術後の尿失禁量の軽減・早期尿禁制の獲得のためには、術前から骨盤底筋の収縮力・収縮持続力を強化することが重要であると仮説を立てた。先行研究を概観したところ、術前、術後の骨盤底筋の収縮力・収縮持続力と術後の尿失禁の関連性は明らかとなってはいなかった。このことから、骨盤底筋の収縮力・収縮持続力の増強と術後の尿失禁の関連性を検証するため、縦断的な調査研究を実施することした。 以上より、当該年度は術前から骨盤底筋体操を実施した患者を対象として、縦断的な調査を実施した。2022年11月から調査を開始し、2023年8月まで調査を行う予定である。その後、統計学的に分析し、骨盤底筋の収縮力・収縮持続力と尿失禁の関連性を検討する。 上記の縦断的調査研究の成果は、前立腺全摘出術直後の尿失禁量を軽減するための術前の骨盤底筋体操の確立のための一助となると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度においては、2022年6月から調査を開始することを予定していた。しかし、協力依頼していた施設から、COVID-19の影響による感染対策の面から協力不可能という返答が相次いだ。そのため、新たに協力可能な施設を探すこととなった。 その結果、2022年6月からは調査は実施できず、2022年11月から調査を実施することとなった。そのため、当初の予定よりも進行が遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
目標症例数を50例として、現在調査を進めている。現在2施設から協力を得ているが、3施設目の協力を得て、現状の調査を継続することで2023年8月までに目標症例数には到達可能と想定している。目標症例数に到達した後、統計学的に分析を行い、骨盤底筋の収縮力・収縮持続力と尿失禁の関係性を明らかとする。 上記の研究結果を踏まえ、前立腺全摘出術直後の尿失禁量を軽減するための術前の骨盤底筋体操に関する資料を作成する。作成した資料を基に、数例の対象者に協力を依頼し、効果を検証する。資料の内容は、視覚教材やknj-350e(バイオフィードバック装置)を用いた方法を検討中であるが、介入方法は現在検討中である。
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