研究課題/領域番号 |
20K19106
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 新潟県立看護大学 (2021-2023) 日本赤十字秋田看護大学 (2020) |
研究代表者 |
佐々木 三和 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (40450001)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 境界性パーソナリティ障害 / 地域 / 支援 / 訪問看護師 / 支援プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
パーソナリティ障害は精神障害の主要なひとつの様式であり、自傷行為や自殺企図、暴力やひきこもり、嗜癖行動など多彩な問題行動と深く関連がある。入院医療から地域生活中心へと精神障害者の地域移行支援が進むなか、特にかかわりが難しいとされる境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder:以下、BPD)者への訪問看護に関する困難な状況が予測される。そこで、地域でBPD者を支えるための訪問看護師への支援プログラムを開発することを試みることとした。
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研究実績の概要 |
令和5年度には、訪問看護師を対象に半構成的インタビュー調査を開始し、地域で生活するBPD者へどのような困難を抱えやすいのか、その実態(困難とニーズ)を明らかにする予定であったが、研究実施に遅延が生じた。 そのため、看護職の支援に限定せず、本研究のプログラム作成に関連する地域生活を送るBPD者は地域でどのような支援を受けているのか、文献検討を行った。調査対象は、BPD者への地域における支援に関する文献で2022年12月までに発行されたものとした。文献の検索には、医学中央雑誌Web版とCiNii Articlesを用い、キーワードを「境界性パーソナリティ障害 or 境界性人格障害」and「地域」and「支援」とした。抽出された文献の傾向について概観し、研究デザイン、対象者の特徴、支援者の職種や支援内容、得られた知見などの情報を整理した。 医中誌Web版、CiNii Articles による検索で重複を除くと合計37の文献が抽出された。その多くは解説・特集であり、内容を整理すると、BPDの理解と援助のあり方、症状に対する治療やその対応、家族心理教育の試み、また周産期メンタルヘルスケアの対象となるBPDの基本知識や養育の問題などであった。収集した文献は学術論文だけでなく、ハンドサーチも含めてできるだけ幅広く収集したが、BPD者への地域における支援に関する研究論文は限られており、事例研究は5件であった。 結果より、BPD者への地域における支援については研究が進められていないことが明らかになった。BPDは、他の複数の精神疾患と併発することが多く、フィールドによって病態が多様性をもつため、問題の現れ方も異なる。今後は、BPD者への地域における支援に関する実証的な研究を積み重ねていくことが課題であると考えられた。 上記の結果を踏まえた計画で倫理審査を受審中であり、実施できる状況にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画全般が新型コロナウィルスの影響により遅れている。研究者の所属の移動があり、エフォートの配分を変更せざるを得なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
移動先での必要な倫理審査を受審中であり、受理され次第、インタビューを開始する予定である。
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